第19話 例のブツ
神眼)『そうです
これが例のブツの資料です』
礼司)『それは凄い!
本当にそんな物が存在してたんだな』
神眼)『残念ですが
報告を聞く限り
それ程優秀な物では無い様です』
礼司)『でも骨組みがアダマンタイト
機体回りはミスリルで出来ていると
古代書にはそう書いて有ったぞ
日本の護衛艦だとファイアーボール一発で
沈んでしまうぞ
上手く修理と改造が出来れば
宇宙船としても使えるハズだ』
神眼)『そう云えば
北の鉱物地帯にマグマの河が流れています
其処には
創造神様の眷属の聖竜が住んでおりますが
その河にはマグマ鉱石が地下深くから湧き出していると云われております』
礼司)『確かマグマは重力異常を引き起こすと云われてたな』
神眼)『実はマグマ鉱石は密度が非常に高いのにイザ計ると軽いのです』
礼司)『ふんふん』
神眼)『不純物を取り除き
精錬すると浮くのです
100%近く精錬すると一体どれ程浮くのか確認された事が有りません
またコントロール出来るのかも分かっていません』
礼司)『成程!
言いたい事が理解出来たよ
ともかく地球神様のクエストを終わらせてから聖竜を尋ねてみよう』
神眼)『聖竜なら
たぶん遊びに来ると思いますよ
それと酒が大好きです
あっ!行き過ぎる!
そろそろ魔導車を止め下さい!』
俺達は神眼が指定した場所に到着した
此処に俺の拠点となる
屋敷が建つ予定だ
神眼)『お客様の事を考え
大きな屋敷にしましょう』
礼司)『良く分からんから
神眼に全部任すよ
取り敢えずプレハブ出すけど
何処に出せばいい?』
神眼の魔法なのか
赤いレーザー光線が指定地に浮かび上がった
礼司)『分かったけど
お前、なんか、凄いな
日本の建築工学を魔法で模倣してる』
神眼)『お褒めに与り
嬉しいです』
礼司)『イヤ
冗談抜きで凄いよ』
神眼は日本のレーザー測量を
既にマスターしていた
神眼はやはりやり手だ
マル)「お兄ちゃん
今度は此処に住むのにゃ?」
礼司)「この場所が
俺達の本拠地になるんだ
大きな屋敷が建つんだよ
此処から大陸の色んな所に行って
皆でイッパイ遊ぶんだ」
マル)「マルルもイッパイ住んで
好いのにゃ?」
礼司)「勿論さ
マルルもミルルも此処に住んで
大きくなるんだぞ
お前達はもう俺の妹なんだ
嫁に行くまでずっと此処で暮らすんだぞ!」
マル)「ホントッ!!
嬉しいのニャッ!!」
ミル)「みるるもうれちいー!」
二人をしっかり抱き締める俺は
ちゃんとお兄ちゃんを出来てるのかな?
礼司)「よ〜し
取り敢えず
プレハブを出すぞ」
序でにデッキ部の面積をニ割拡げ
取り敢えずプレハブを出してみた
プレハブを出すと自動で結界が張られるので
マルルやミルルが危険に会う事も無い
神眼が指定した場所にきっちり枠内にプレハブを出した
そして地球神様から送られて来た
箱ブラを新たに出してみた
マル)「にゃんにゃコレは!?」
礼司)「遊び方を教えるので
早速中に入ろうか
マルルとミルルは向かいに座って」
マルミル)「「………………」」
礼司)「こうやって
のんびりと楽しむブランコなんだ」
ミル)「おもちろい!!」
マル)「コレはなんにゃ〜」
礼司)「落ちない様に腰に巻くベルトだよ
余りお勧めはしないけど
目を瞑っても面白いんだよ
だから安全ベルトを着けたんだ」
マル)「新しい植木鉢にゃ〜
でも葉っぱだけにゃ」
礼司)「ブランコから降りて行ってみよう
そして葉っぱを1枚千切って噛んでみて」
俺達はブランコから降りて
葉っぱだけの大きな植木鉢の傍にゆき
葉っぱを1枚ずつ千切り噛んでみた
マル)「甘いのニャッ!!」
ミル)「おいちぃー!!」
礼司)「ステビアって云うんだ
お兄ちゃんの故郷の星の植物なんだよ
精製すると
砂糖の200倍以上の甘さになるんだ」
ミル)「おもちろい!」
マル)「お兄ちゃんの故郷に行ってみたいにゃ〜」
礼司)「お兄ちゃんも
マルル達と一緒に行ってみたいぞ
それに俺の故郷に行くと
マルルとミルルは大人気だろな」
マル)「マルルとミルルは大人気にゃ?」
礼司)「あ~ぁ
間違い無く大人気になるな
だってマルルもミルルも
メチャメチャ可愛いからな
俺の故郷で可愛いは正義なんだ」
マル)「せいぎってなんにゃ?」
礼司)「正義とは正しいと云う意味だけど
未だ意味を知るには
マルルもミルルも早いな
絵本を全部読める様になり
次に世界偉人物語や世界文学全集なんか
読んだら意味が分かる様になるぞ」
マル)「マルルいっぱい勉強するのにゃ!」
ミル)「みるるもちゅるー!!」
礼司)「そうか
マルルもミルルも偉いぞ」
俺はシッカリと二人を抱き止めた
神眼)『しっかりお兄さんしてますね
昼食後20キロ四方に
結界石を設置する作業をお願いします』
礼司)『そうかな~?
好い兄貴に成れる様に俺も努力するよ
それと結界石20キロ四方て
広過ぎないか?』
神眼)「そうですね
今は広いかも知れませんが
需要を満たすためには
最低でも此の二倍は必要になると思います
それに魔力茸の生産も始めますから
山林部も必要になります」
礼司)「俺の植え込まれた薬師としての知識の中に有る椎茸みたいなヤツか?」
神眼)「そうです
同じ椎茸の事です
魔素の中で育てると魔力茸になります」
礼司)「そうか、椎茸の事か
俺は椎茸にはちと煩い
元祖国日本のニ種類のインチキ椎茸は不味くて御免だ!」
神眼)「インチキ椎茸ですか?」
礼司)「子供達が嫌う
あの不味いインチキ椎茸だ
残念ながら
分枝だけは良くするので
数だけは取れるんだよな
美味しくて好い物は
自分で採取するしかないんだ」
一本の軸で傘が一番大きいのはシイタケだ
大きい物だと
傘だけでも分厚くて
幅は60センチは優に超える事も有る
そして大物程とんでも無く旨い
特にバーベキューやステーキがお勧めだ
普段スーパーで売られている
毒々しい味の椎茸を食べるのは
何の罰ゲームよと思ってしまう
あれじゃ子供達も嫌がる
キャンプの取材等のレポートで
山採りの椎茸に関し口を噤むのは
恐ろしく数が少なく希少だからだ
インタビューを受ける本人も
取れた坪だけは
絶対に知られたくは無いのだろう
礼司)「そうか〜自然茸か
日本でも大物は希少過ぎて
金を出しても買え無かったもんな〜」
椎茸の大物は見ても
日本人ならシイタケだとは
誰も思わないだろな
マイタケ等も巨大化するキノコのひとつだ
坪は誰にも教えず墓場迄持っていく?
それは違うな
引き継ぐ後継者が居ないが妥当な答えだ
最近はネットの影響で馬鹿松が辛うじて手に入る機会も増えて来ている
幻のマツタケだ報酬だけはキチンと払ってやれよ
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