第4話 爆薬大剣使いとナリス

今、今度の爆薬大剣に花火を仕込んで舞う、演舞の為に使う、花火の爆薬を

ナリスと買いにいっている途中だ。

「なあ、ナリス、この前不思議な事があってな、うちの爺さんと一緒にいる時、

 女の子が近くにいて、しゃべり声が聞こえてきてな、なんか、「クソ」とか、

 汚い言葉を使ってたんだよ。」

『へえ~』

「いつもだったらそんな言葉聞いたとたんに嫌だなって、思うんだけど

 何か爺さんと一緒にいると、あ~許せるわって思ったんだよ。」

『へえ~、、、』

「なんか、不思議だな~って思ってな。お爺さん効果かな」

『不思議なこともあるもんだね』

「女の子が「クソ」とか文句言ってたら、凄いヘコむけど、その時は

 何か不思議だったな~」

『たぶんルッツォの心の何かにお爺さんが影響してたんだろうね』

「あん時はほんとに、あ~許せるわ~って」

『フフ、不思議なこともあるね』

「ほんと感動したよ」


あくる日、ナリスがどこかのお爺さんと一緒に道で話をしていた。

ああ、ナリスも少し悩んでたんだな。

ナリスはいい娘だ。しかし、どこか自分自身に納得していない節がある。

それと同時に人の輪から、少し距離を置くことも少しだけあり、少し潔癖な所がある。

自分から話すよりも、相手から話されると快く話すタイプだ。

多分自分の中の何かを変えたいと思う所があるんだと思う。


「上手くいくといいなナリス」


オレはそうつぶやくとナリスに挨拶しにいった。


そのまたあくる日。

オレは演舞を舞っている。

爆薬大剣の噴射口から、赤や緑の光が溢れ出て、流線型の幻想的な

舞いを披露する。

ナリスのやることが形になるといいなあと、思いをはせながら。

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