第3話 爆薬大剣使いとサーナタリア

幼竜を倒した後、オレ達はモンスター進化チャートを確認したのだが、

属性竜(雷)に幼竜から進化していた。さすがにこのレベルになると、

メンバーの桁を1つ増やして挑まないといけないので、一旦、モンスター進化チャート

の訓練は休むことにした。


オレの今日の目当ては対戦の訓練。

爆薬大剣は、1番小さいサイズで、装填数は、刃の方に20発、刃とは反対の方に20発の、

計40発の対人専用の爆薬大剣にした。

相手はサーナタリアという、モンクだ。ここ最近目立ってきているという女性のモンクだ。


オレは右斜め下段の構えをとる。相手のモンクは斜め半身の構え。

カラテという流派の構えに似ている。

モンクには投げ技を得意とする者がいるので、ミドルレンジから外側へ相手を押し込むように

爆薬大剣を振っていこうと思う。と、思っていると、相手が火球を足から放ってきた。

何だこれ?と、思いながらも、大剣の腹で防ぐ。モンクは魔法が苦手のはずだが。

取り敢えず基本の戦法を崩さないでおこう。と思ったのも束の間。あれ、

支援魔法がかかってない???何このハイブリッドモンク。

もうモンクですらなくない?

「と、とりあえず押し込もう」

少し、やけ気味に大剣で押し込んでいく。

オレは大剣プラス爆薬の重さがあるので、相手モンクのバックステップの速さと

どっこいどっこいだ。しかし、爆薬を上手く爆破させながら少し加速していく。

距離を詰めて、トリガーを引いて1発目をお見舞いした。

胴体を薙ぐようにしたが、相手モンクは踏み込んできて、こての部分を盾代わりに

威力を相殺しながら受けてきた。


オレはトリガーをすぐさま引きモンクを間合いの外へ吹っ飛ばす。

モンクはまた火球を数発飛ばしながら牽制してくる。

面倒なので、1発、大剣の腹で撃ち返してやった。するとモンクはそれをまた

オレに撃ち返してきた。

「は?」

まじかと思いながらもオレはそれを肩に喰らってしまった。やばい。左肩動かん。


幸い爆薬大剣は右手だけでも何とか扱える。

こうなったら、一気に爆薬を使って勝負をかけるしかない。

オレは爆発を2度起こし、その勢いを使ってダッシュし、一気に間合いを詰める。

その途端、相手モンクが3体になった。

オレは内心、ハイブリッド過ぎるだろうと思いながらも、爆薬を使った

ツバメ返しの10連撃へと移行する。

まず初撃を空振る。トリガーを引いて刃の方の爆薬を爆発させて、

返しの斬撃へ強引に移行する。

相手モンクの分身の前蹴りが邪魔なせいでこれも、空振る。

今度は、空振った遠心力をそのままに1回転して、また刃側のトリガーを引いて

爆発させ、加速させる。これも、分身が邪魔で、あまり、踏み込めない。

そして、刃とは反対側の爆薬を爆発させてツバメ返しへ。

そして、これを繰り返すこと10発。

あろうことか、全て相手モンクは避けきった。

オレの右腕はもう限界だ。オレはギブアップして、対戦の訓練は終わった。

「見事だったよ。また今度当たったら、またよろしくな。」

『あ、はい、あなたも凄かったです。今回、まぐれ勝ちみたいなものなんで

 、気を落とさないでください。それじゃあです。』

そう言って相手モンクのサーナタリアは去って行った。

うん、間近で見ると可愛かった。

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