第8話

「さて、報酬ももらったし、装備を調えようか」

「はい、レイシアさん」

翔かけるは頷いた。

街の中を適当に歩いていると防具屋があった。


「レイシアさん、武器はロッドのままで大丈夫ですか? 」

「ああ、しばらくは問題ないだろう」

「僕は伝説の剣があるから、武器屋は見なくても良いですよね」

「そうだな」


二人は防具屋に入ることにした。

「はい、いらっしゃい」

「こんにちは」

双子の少女が挨拶をしてきた。

「こんにちは。お店の人は? 」

「私たちのお店です」

双子の少女が答える。


「翔、今変えそうなのはこの辺かな」

「どれですか? 」

レイシアは鎖かたびらを2つ手にしていった。

「お目が高い。そちら900ギルになります」


双子が声を揃えて言った。

「盾もありますよ。こちらですと800ギルになります」

「予算オーバーだ」

レイシアが答えると双子は鎖かたびら2つを受け取った。


「着てみますか? 」

「はい、着てみます」

翔はそう答えると早速鎖かたびらを身につけた。

思ったよりも重かった。

「レイシアさん、ちょっと重いかもしれません」

「じゃあ、こっちの胸当てを見せてもらおう」

「はい、1000ギルです」


翔は胸当てをつけるとぴょんぴょんと跳び上がった。

「軽いです。こちらが良いです」

「わかった。では鎖かたびらと胸当てを頂こう」

「ありがとうございます」


レイシアも鎖かたびらを身につけ、ロッドを構えた。

「ふん、悪くない」

「お似合いですよ、レイシアさん」

翔が言った。


「それにしてもお金が無い」

レイシアがそう言うと翔は答えた。

「もう一度、冒険者の館に行きましょう」

「そうだな」


二人はまた冒険者の館に向かった。

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