第6話
一日歩き続けてクタクタになった頃、オクの街に着いた。
ずいぶん活気のある街だ。
冒険者だけでは無く、商業に携わる者も多い。
「ここがオクの街・・・・・・」
翔かけるがそう言うとレイシアが頷いた。
「さあ、入ろう」
レイシアはそう言うと街に入っていった。
街に入ると、マーケットがあった。
人混みをかき分け、レイシアが歩いていく。
「大丈夫か、翔? 」
「はい」
レイシアは先に歩いて行く。
「何処へ向かっているんですか? 」
「冒険者の館だ」
「冒険者の館? 」
「私たちを、冒険者として登録しておこうと思って」
「冒険者ですか? ワクワクしますね」
翔はそう言うと、銅の剣LV2をじっと見つめた。
「ここが冒険者の館だ」
レイシアは古びた洋館の前で立ち止まるとそう言った。
「ここがそうなんですね」
翔が建物を観察していると、レイシアがきしむドアを開けた。
「いらっしゃい」
中から若い男性が声をかけてきた。
「冒険者の登録をお願いしたいのですが」
レイシアがそう言うと翔も頷いた。
「はいはい。これ登録証。名前を書いて下さい」
レイシアと翔が名前を書くと、若い男性はそれを受け取った。
「はい。これで登録終了。今は初心者向けの依頼は・・・・・・」
そう言いながら若い男性は奥に入って資料を持ってきた。
「あった、これだ。吸血コウモリの退治依頼。」
若い男性は話し続けた。
「古いお屋敷に吸血コウモリが住み着いちゃったらしい」
「それの報酬は? 」
「2000ギル」
「それならやろう」
レイシアが翔に訊ねた。
「吸血コウモリなら倒せるな? 」
「はい」
翔は自信ありげに頷いた。
「それじゃ、この案件は貴方たちに任せたよ」
若い男性はそう言うと、契約書にレイシア達にサインをさせた。
「場所は、ここ」
地図をみると、街の外れの一軒家にしるしが付いていた。
「それじゃ早速いってみよう」
翔がレイシアにそう言うと、レイシアは頷いた。
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