第4話

「牢獄? 」

翔かけるは驚いていた。

レイシアは気を失っている。

「そうだ。お前はレイシア王女の逃亡を手伝った犯罪者だ」

兵が答えた。


「ここに入っていろ」

牢獄はジメジメとして、椅子とベッドが置いてあるだけだった。

翔はレイシアをベッドに寝かせると、椅子に腰掛けた。

しばらくするとレイシアが目を覚ました。


「ここは? 」

「ウィンディ城の牢獄です」

「何ですって? 」

レイシアは大声を出した。

「衛兵、ここから出しなさい」


「お姉様、はしたないですわよ」

「ミシェル! 」

「ミスティ王国を抜け出して、一体どうする気でしたの? 」

ミシェルはレイシアに言った。

「それにお姉様、そちらの青年は?」

「俺は高槻翔たかつきかけると言います」

「高槻さんは、一体どこからやってきたの? 」

「日本・・・・・・です」


レイシアはミシェルを睨み付けた。

「ミケーネはどうした? 」

「僕ならここにいますよ」

ミシェルの背後からミケーネが現れた。

「牢獄から出してあげましょう、ミシェル様」

ミケーネがそう言うとミシェルは頷いた。

「そうね。レイシアお姉様はミスティ王国を追放となったし」


「え? 」

レイシアが声を上げた。

翔はただ様子を見ていた。

「これからはただの村人として生活して下さい」

レイシアは唇をかみしめている。

「高槻さんはどうしますか? 」

「レイシアさんと一緒に行きます」


そう言うと2人は牢獄から出された。

そして、ゆく当ての無い旅が始まった。

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