第37話 ダンジョン
「……シュガー君を転移させてあげて~。」
「わかったー!」
「ちょっ、待ってくださいよ。本当に倒せますって。これ見てください。」
シュガーが手を振る。
「あ、頭が痛え……。」
頭痛によってシュガーが悶えた。
「あっ!」
「おお~。ダンジョン作れるようになったんだ~。」
先ほどまで壁だった場所に小さな空洞が出来ていた。
これがシュガーの力か。
「でも、これでどうやって魔王を倒すのー?」
シャンタルからの疑問の声。
「それは、こうやってだ!」
シュガーは手を捻りながら唸った。
ちょうど地下から這い上がっていた模造品が、足元にできた小さな空洞に足をすくわれる。
「アッ、アアアアアア!」
ドシンッ
「そしてそのまま地下へ送り込む!と、行きたいところなんですが俺の魔力じゃどうもここまでが限界みたいで。」
「なるほど!そういうことかー!」
シャンタルが指を振り、シュガーに回復魔法を浴びせる。
「それだけで倒すのは難しそうだね~。」
ミルグリアが回復薬をシュガーに掛けながら言う。
(びしょびしょだ。だが、これで……。)
模造品、理性が失われているが故にシュガーの作り出したダンジョンで簡単に地下へと落とされるだろう。
だが、それだけだ。
「アアアアアアアアアアアァァァァァァ!!!!!!」
だんだんと模造品の声が小さくなる。
(頭が痛い……。痛すぎる……。)
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