第25話 また転移か

「このダンジョン、何もないね~。」


部屋が一つに出入口が二つ、五キロの通路でつながっている。他には椅子しかない。


「確かにそうですね……。何か外から持ってきますか?」


「シュガー君一人で?危険だと思うよ~?」


(……そこまで弱くはないぞ。)


自らの力を過信するシュガー。


「誰かと一緒に行った方がいいんじゃないかな~?」


その方が安全だ。


「いや、しかしゴブリンとはうまくコミュニケーションが取れなくて……。」


「アレット、エメ、シャンタルの三人が起きるまで待ったら~?」


(確かに、ダンジョンコアたちなら俺よりも強いし、何かあったら転移させてくれるかもしれない。)


「そうですね……待ちます。」


(だけど、自分より一回りも小さい子を頼るのって、どうなのだろうか……。)


シュガーはこれまでの自分の行動を顧みるべきだろう。


(まあ、実際の年はわからないし、たとえ年下だったとしても自分より優秀なのは確かだし、素直に頼ろう。)


全然素直ではない。


(よく考えたらこれまでも頼りまくってた気がする……。あとで何かあげるか。)


「おい、このダンジョンの主は誰だ?」


謎の人物が現れた。

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