問い
問いすらないものを永遠に
問いすら作れないから
答えには永遠に届かない
規律や道徳が条件だろうと
問いには届かない
どんなに高尚な人間だろうと
問いには届かない
どんなに大人だろうと
どんなに子供だろうと
どんなに阿呆だろうと
問いが未完成なら答えはないから
教室の窓際に
放課後の静けさに
薄らいだ月の儚さに
目を閉じて夕方になった瞬間に
自転車から見上げた満月に
身体を震わせる夜の風に
丑の刻の道路のど真ん中に
もぐった布団の中に
人の気配のない海に
帰り道寄って帰る駄菓子屋に
スーパーの側の焼き鳥屋に
たしかにあったものが
淡く彩られる
それが問いか答えかもしれないのに
いまはもう
輪郭すらボヤけて
やはり、届かない。
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