第4話 N公園 検証実験
「こーへいくん、かおりん!」
元の場所に戻っている二人に松本が声をかける
「松本さん!二宮さん!!どうでしたか?」
「なかなか雰囲気があったな~」
二宮が答えた
「そうなんですね?こっちは結構普通の電話ボックスでした」
かおりんが答える
「でもなんか、こーへい君にはなんか蜘蛛の巣が引っ掛かったみたいな感じがあったみたいで」
「はい、なんかずっとそんな感じがあったんですけど、かおりんには無かったみたいで・・・」
こーへいが答えた
「そうなん?一応こっちも足音みたいなん聞こえていたな?」
松本にふる
「はい、橋を上を歩くような音が聞こえましたね」
「そうなんですね・・・」
かおりんが答えた
その中松本は恒例のあの件を切り出す
「そんな中!実証実験ですぅ!!」
「やっぱりな・・・」
松本の言葉に二宮はつぶやく
「えーえーそうなんです!二宮さんには祠でそして、こーへい君には電話ボックスでお願いします!!!」
「はぁ~」
ため息をはく二宮
「わかりました」
素直に返事するこーへい
対照的な両者はまた先ほどの場所に戻る
・・・
「今、さっきの道を戻っています」
こーへいは歩きながらレポ―トする
「さっきはこの辺りで蜘蛛の巣が引っ掛かったような感覚があったんですが・・・」
手を前方に伸ばしてみるが特に何も感覚はない
「・・・今回はないですね・・・」
警戒しながら電話ボックスへ
煌々と光る電話ボックスが周りから見るとすこし浮いている感じがする
「この電話ボックスはなんか霊と話できるみたいですが・・・」
そういってボックス内に入り受話器に耳を当てた
「・・・」
沈黙が流れる
「特になにも・・・」
その時
ジーー・・・
「!?」
受話器から離そうとしたとき受話器から音が聞こえた
「え?」
また耳を当てる
しかし
「・・・」
無音だった
「まさか・・・ね・・・」
不気味な現象に恐怖が背を伝う
しかし、それから特に現象はなく
元の場所に戻る
カメラに今までの現象が残ってるか
そんなことも気にしながら歩いた
・・・
二宮は道の悪い中歩いていく
「ここは、雰囲気もそうやけどなんか熊出そうなんだよな・・・」
霊とは違う恐怖も感じながら
道を歩く
「あーこの先がさっきのところか・・・」
小さな橋を渡る
カツカツカツ
音がなる
さっきはこの音が誰もいないのになった
それが頭をよぎる
「ああ、ここな」
祠の前にたつ
「ここな~なんか不思議なんよな・・・」
二宮は違和感を覚える
「普通、水の事故があって静めるならもっと水の近く、舗装されたほうに場所作って祭ればいいのにな・・・なんかこんなに離れるもんなんかな?」
確かに祠は水辺からすこしはなれてどちらかというと
山の中にある感じだ
「・・・まぁ~ここで撮りますか」
そういってカメラを回す
「ここで目撃されている霊がいるらしいですが・・・」
祠の周りは暗く気味が悪いがその気持ちを抑えてカメラを回す
「ため池というわりにここの池でかいんだよな~まぁ、本当になにかがあってもおかしくないかもな・・・」
そういう風にレポートを交えて撮影する
ゴソゴソ
「!!」
祠の裏から物音が
「なんや今の?」
祠の裏を見るが特には何もない
「気のせいか・・・」
しかし、音は祠の周りをまわるように
「これは・・・ちょっとやばいな・・・」
恐怖を感じ二宮は検証もそこそこに切り上げる
何かがついてきているような妙な気配を感じながら帰る
・・・
元の場所に戻るとかおりんと松本が待っていた
「二宮さん早いですね?」
松本が尋ねる
「いや、あそこすごい音してな?ちょっとヤバそうだから早めに戻ってきた」
「映ってそうですか?」
「ああ、たぶんな・・・」
松本の質問に言葉少なく答える
「あとはこーへい君だけですね」
かおりんがいう
その時電話ボックス続く道に光が見えた
「あれ!こーへい君ですね」
松本がいう
奥からこーへいの姿が見えた
「かえりました」
こーへいがみんなに声をかけた
「おかえり、こーへい君はどうだった?」
「えー、特にあったわけではないですが、一回受話器に耳当てるとなんか音みたいのが聞こえて・・・」
「・・・なんか二人ともに何かは感じていたんですね・・・」
かおりんがぽつりと言う
「まぁ~今回はもう一か所行くところがあるんで!」
そういって松本は二宮に
「N公園恐怖度ポイントは!?」
明るくフル
「6やな」
「6いただきました!!」
デデンというように言い切る
「なんか、まぁ何の音かはわからないけどいろいろあったし、霊もそうだけでども熊でそうやしな」
そう答えながら笑う
「では・・・」
松本が言うと
タタタタ!!
二宮は走り去った・・・
「二宮さ~ん」
そんなこんなでN公園での撮影は終わった
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