第3話 N公園 二宮・松本の場合

「なんか、すこし道悪いな?」

二宮は現状をいう

二宮と松本はため池に続く小川の端を歩く

「そうですね~なんかここ昼間だとなんか子供とか楽しく遊べそうですねぇ」

小川の端は特に舗装されていなく自然感がある

「この先にため池?あるんだよな?」

「もう少し行くとあるみたいですよ」

二宮の話に松本が答える

そのまま歩くと突然眼下にため池が広がった

「おぉ~ここか・・・」

二宮はその光景をみて声を出す

ため池は大きく周りを舗装された道が続き

この周りを歩くにはすこし時間がかかりそうだ

「あのですね~二宮さん、こっちになんか祠があってそのあたりで目撃が多いみたいです」

松本は小さいかけ橋があり奥はうっそうとした森がある方向を指す

「なんかこっちだけ不気味やな・・・」

二宮の言う通りその先は街灯もなく舗装もされてない

そこだけ別次元のようだ

「ではいってみましょうか?」

松本は二宮に言って向かっていく

橋はカツカツという足音を反射させて

夜の森の暗闇に飲み込まれる

「こんなところに祠なんかあるんか?」

「情報では小さい橋を渡ってすぐにみえるらしいですけど・・・あっ!!」

松本は赤い祠を見つけて声を出す

「あ~ホンマにあったな~てかこんなところに祠なんて・・・」

すこし異様な雰囲気に身が引き締まる

「このあたりなんよな?霊の目撃なんの?」

「そうなんですが・・・」

すこし異様な雰囲気があるものの

特にはかわったことはない

水の流れる音が聞こえる中周りを探索する

「こんなもんかな?」

二宮が質問する

「写真撮りましょう!!」

「わかった」

そういって祠の前で二宮は背筋をピンとさせた格好をする

カチャ

音とフラッシュ

赤い祠を映し出しすぐ消えた

「では一度元の場所に戻りましょうか?」

「そうだな」

松本の言葉に二宮は返事して元の道に戻る

その時

カツカツカツ

二人は振り向く

「「?」」

すでに通り過ぎた小さな橋

その方向から誰かが橋を渡るような音がなる

「今・・・なんか・・・」

二宮が話し出す

「そうですね・・・今音が・・・」

二人はその方向を見つめる

しかし、人の影はなく先ほど同様

水の流れる音だけが微かに聞こえる

「・・・なんやったん?」

「・・・あとでカメラ確認します」

「ああ」

不穏な空気を感じつつ二人は元の場所に戻る

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