第8話 一行レビュー書きまくって★配りまくってSNSの「RTした人の小説を見る」に便乗しまくればカクヨムで高評価得られる!?←んな訳ない。

 書籍化目指してる人の場合、そんな手間暇掛けるくらいなら応募用作品を書いて送った方が早いだろうし、カクヨムの高評価=書籍デビュー確実でもないでもない。★二桁だろうが三桁だろうが書籍化してる時はしてる。このやり方が安定して四桁いける訳でもないから、ネットで満足したい人しか得しないやり方と思ってます(結論)


 さて冒頭で結論出しといて、詳しい話はここからなんですが……長くなりますけど、話自体は冒頭で終わってるので読みたくない人はいつでも切って構いません。己への戒めみたいなもんです。一応「書籍化したい!」という方向けで「ネットで小説公開するだけで満足」という人には向いていない話です。


 ★を集めるに当たって作家同士で褒めあったり、登録者同士で評価したり色々ありますよね。カクヨムもよっぽどの「やらせ」でもない限り、そのやり方は推奨していますし、私が見ている限りそうしていくと「まぁまぁ★は集まるんだろうな」とは思います。

 現に200はその方法で集めてる人居ますが、さっき書いた通り安定はしていませんし、三桁より上に行けた人は未だ見た事ありません。もう少しハッキリ書くと「どれだけ宣伝に時間を割いても三桁が限界に見える」という事です。カクヨムが「書いている作家の数」>「読者の数」だからと言って、全員が全員、他人の作品を細かくチェックする時間がある訳でもないので当然でしょう。


 そして読み手目線からすると、いくら評価されても「★を貰う=小説が上手くなる」ではないので読んでいて正直「中身と評価あってなくね?」と思う作品がどうしても出てきます。このギャップを経験してる人、おそらく読み手から書き手になった人も感じてる部分はあるんじゃないでしょうか。あんまり触れていいか分からない話題ですけど、特に失う物もなければ作家仲間も居ない自分は触れちゃいます。


 なので★全部が全部「お気持ち」という訳ではないでしょうけど、名前を売っていくに当たってマイナスな評価はやり難いでしょう。それが自分を評価してくれる人間だったら、なおさらです。

 そもそも★を上げても自分から何か減るものではありませんし、「★貰ったから」とお返しに★を上げてる人も居ます。私は作品を読む時にレビュー欄も見るので、そこで「フォローと評価貰ったのでお返しです」と公言してる人をたまに見かけます。こうして例に上げましたが、相互評価が必ず「お返し」ばかりとは断言はしませんよ。


 私は★を貰ったり、フォローされたり、♥連打された場合、その方の作品を見に行く事にはしてますが「合わないな」と思ったら、基本的に★も送らなければレビューも書きません。★は本当に「良い」と感じた人の小説に送っているつもりです。お返しが無くてもこっちがやりたくてやってるのだから、お返しがあろうが無かろうがそれで一喜一憂もしません。

 そしてわざわざ★を1個を付けてマイナスな指摘をする理由もないし、読んで他人が嫌な気分になりそうな話を書くのなら自分の作品を仕上げて楽しくやりたいです。

 誤字脱字の指摘くらいだったらマイナスにならないかな……とは思うものの、他人の小説を校正するなら自分の小説のチェックをした方が自分のためになるでしょう。そう言った理由で誤用も誤字脱字も指摘はしません。本来は(書籍化してない限り)作者個人がやるべき作業でしょうし。


 そんな感じで仲の良い作家仲間のいない自分には縁がない話ですが、相互評価で集めた★……つまりプラスの評価さえあれば読み手が名作と勘違いするか?とかれれば先ほども答えた通り、むしろ「読んで作品と自分の好みが合わない場合、中身が乏しいと感じる場合は酷くガッカリする」確率が上がります。

 そして「★三桁の合わない作品」より「★二桁の名作」の方が私は好きですし、人にオススメするなら断然後者です。理由は単純で「面白い」から話題にしやすいんです。先ほども書きましたが、マイナスな話題はよっぽどのことがない限りは取り上げ難いですし、私もレビュー企画の際はマイナスに触れるなら作者の方に同意して貰う形で企画を立ててます。

 だからこそ「高評価のごり押しで売れるんだったら苦労しねーよ」と思いますし、そういうコーティングはいつか剥がれます。経験上、長続きするコンテンツになってません。お金でごり押しても大勢を巻き込んだ徒労で終わるケースが大半でしょう、無理やり出したシリーズ物とか。

 それに最初に触れましたが★二桁だろうと三桁だろうと書籍化する人は応募から入選して書籍化してます。ネットだと見る基準にはなるでしょうけど、書籍化に当たってはネットでの評価はあまり参考にはなりません。冒頭でも書きましたが、SNSなども駆使して細目に宣伝を続けるのなら、応募やってるか検索してそこに応募用の短編を送った方がいいでしょうね。


 と、ここまで書いたものの……自分の作品が評価されないのはしんどいでしょう。時間を削ったのに読まれて終わり、埋もれて、評価もされない。数字が気になるのも分からないでもありません。

 そもそも人間は数字に弱いらしく、データ化されたグラフが嘘でも、それっぽかったら騙されたりしますし、肩書きに振り回されたりします。コーティングして売れる存在を見て、羨ましくなったり悪魔の囁きが聞こえたりするのも分からなくはないのです。流行りを見てボロクソに言いたくなる気持ちもあるんでしょう。

 苦労したのに報われない。やってられっかって話ですよね。いくら綺麗事をぶら下げられたってそれで評価が貰えたら苦労しないでしょうし。


 だから綺麗事は書きませんが、自分の場合は評価されなかったら「自分はこんくらいなんだなぁ」と思う事にしてます。個人的に重要視してるのは「完結させる癖を付けるために自分が楽しいと思った作品は書き上げる事」そして「他人の作品が憎くなったら駄目だ」という点、暗黒面ダークサイドに堕ちない事です。


 確かに自分じゃ面白いと思ったり、面白さを求めて努力してはいますけど、じゃあランキングに載ってる流行りの人達が皆面白くないか、自分のセンスが一般的かって言われると……自信はないんですよね。自分の勉強不足なのかと思って、流行りを見たりしますけど合わない時は合わないですし。


 私が立てる企画は流行りやエロを禁止していますが、じゃあそれらが嫌いなのかって言われると全然そんな事はないんですよ。ただ「全部見るにしては多すぎて飽きるから面白い物だけ見たい」「自分の性癖にマッチしたエロだけ見たい」ってだけで、面白い作品は面白いし、エロいと思った作品はエロいなー! と興奮するのですよ。

 でも作者と読み手の好みがマッチしない場合、面白くないもんは面白くないし、エロは白けるだけです。NTR嫌いな人にNTR物見せたら逆効果でしょう。私の場合はハッピーエンドが好きですし、凌辱もストーリーに味を出すためならともかくずっと続くと萎えていき、エロが入っても話が進まないと「もういいかな……」と思って読むの止めたりしますし。

 転生物にあるような話――第7話でも書きました「モンスターや獣→人間」になる作品って自分は苦手な部類ですしね。でも、それをやった作品も私のような人から多少の批判は浴びながらも売れている……そう考えたら、万人受けって案外難しいもんだと思います。


 結局のところ、テンプレは「これやれば売れるかも!」と飛びつく母数が多いだけで、そのジャンルをやったら必ずヒットする訳でもありません。最近だとテンプレ以外で大賞を取って書籍化した人のテンプレ作品を見たんですけど、書いてる人は一緒なのにパッとするものが無いように思えました。


 そうしてあれこれ見た結果、私としては「結局のところ、流行りだろうと売れるって訳じゃないよな」というのが答えですし、母数の多さから上位が「テンプレ」になるだけなんだろうなと思います。だから上位に到達できなかったからと言って「チクショー、なーにが転生もんやエロじゃい! テンプレなんて! あんなもんクソだ!」と言う気は起きません。

 それに私のような「面白い物だけ欲しいな」と思う読者の場合、魔物転生ならゴブリン転生の「Re:Monstar」だけで良いなと思うし、悪役令嬢なら漫画化してる「悪役令嬢転生おじさん」で良いなと思っちゃうんですよね。NO1に出会うと、それの次って中々決まりません。どれもこれもNO1よりはつまらなく思うので、それをまず上書き出来るかがテンプレ作品にも求められるでしょう。そんなもんだと思います。


 なんだか結局はテンプレ批判のようになってしまい、話が盛大にズレていきましたが……要するにテンプレだろうがなんだろうが「面白い物」や「突出した物」がないと流行りジャンルだって苦労するぜ? そんでもって相互評価したって自己満足感は得られても、書籍化目指してるなら途中で絶対止まるぜ? というお話です。

 数字や流行りに流されそうになった場合、ふと足を止めて冷静にそれらを分析したら「なんだ、意外と当てにならないんだな」と割り切れたりします。


 最後にこれを興味本位で開いて最後まで見てくれた方、ご閲覧ありがとうございます。このメモは自分への戒めも含んでいますが、今後もお互いに精進し、そして暗黒面ダークサイドに堕ちないよう頑張りましょう。

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