30話 天草十兵衛
同時刻、
「ねえ、
「たぶん…向こうから来てくれるから…待ってていい…。大まかな位置もアプリでわかるし…」
「そのアプリってどういう仕組みなの?」
「本部の周囲に…半径5km圏内の
「どうせ聞いたってわかんないでしょうに」
くろがいつものように
「
「えっ、でも木がいっぱいで、なんにも見えないよ?」
困惑する
「大丈夫…僕に任せて」
そう言うと、
“
そして、突如、
“
瞬間、その一振りで視界を遮っていた木々が刀の軌跡に沿うように薙ぎ払われる。
「
「
驚きのあまり跳び跳ねる
「さすがにあのくらいじゃ、死なねえよな」
「あれ、
そんな
「オラァ!」
すると、目の前の全ての獣に
「ちっ!張り合いがねぇな」
「性格の変わりようが気になるけど、スゴいわね」
くろが先ほどみせた嫌悪感とは、うって変わって
「あぁ?1人逃げたか、ギリギリ届くか…」
“
「よし!捕らえた。
「ちょっと待ってよ
そして、
そこには無数の白刀が牢のように組み上がり身動きが取れない中年の男性が捕らえられていた。
「コイツが主犯格だ」
「おい、お前。いくつか聞きたいことがある」
「まさか…こんな化け物がいるなんて、聞いてねえぞ」
中年男性は
「おれは末端の者なんだ…。許してくれ!」
「ごちゃごちゃうるせぇ!お前らの教祖の居場所!
「はっ、それは話せないな。話したら
中年男性は突然、開き直り白刀の牢の中でふんぞり返る。
「その事は話してもいいんだね」
「交わした
「あぁ、めんどくせぇ!拷問やら、面倒な駆け引きは
「コイツと勝負をして勝てば逃がしてやる。その代わり負けたら洗いざらい吐いてもらう」
突然の提案に
「あんた、なに言ってんの!」
「えっ、
「誰がそんな話し信用するか」
「まったく、こういう時の為の
“
すると…周囲の景色が一変、一瞬にして真っ白な世界に飛ばされた。
白い大地。白い景色が一面に拡がっている。
そして、空には無数の白銀の刀が星空のように
緑に覆われていた景色が嘘のように消え去っていた。この真っ白な世界には
「
「おっさんの信用を得るために
「
中年男性は、すんなりと自分の名前を告げた。
「
「わかった。その条件なら飲もう。負け時点で」
そう言うと中年男性は渡された
「ねぇねぇ。
「
「グォォォォ!!」
中年男性の体毛がみるみる伸び、
「さぁ、
「まったく、なんなのよ。まださっきのもやしだった頃の方がよっほど常識人だったじゃないの」
くろが文句を言うが状況が変わるわけでもなく、
「
くろの言葉に
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