34話 生司馬 大護
19歳になった
2年前のあの日、A樹海で
しかし、腹からこぼれ落ちたのは血でもはらわたでもなく白い
自分が人かどうかもわからない恐怖。腹を
A樹海で気を失った
帰宅して、しばらくは
夏休みが明けると
毎日、くる日もくる日も自宅に様子を見に来てくれる
そんな彼女を見て
…平穏な日常が続いたある日。
少しずつ人としての感覚を取り戻していた
彼の名は
※詳しくは「第弐話 月明の校舎を参照下さい」
そして、今まで得てきた情報と照らし合わせると、そいつの正体が
今まで無気力だった
「
怒る
「久しぶりだっていうのに、
「…よく言うぜ。今までろくに顔なんて見せたことないのに!」
「そうだね。私は父親として失格だ。だが今はそんな
「お義父様…、
「そうか…忘れていた。そういえば君もいたね。よければ一緒に来るかい?」
「えっ!?いいんですか?」
「当然だよ。妻が夫の側にいるのは当然じゃないか。それに君も
「えっ…、でも…」
「いつから
「ご希望に沿いたいのはやまやまなんだが…たった今、監視の者を気絶させたからね。
「はっ?ふざけんな。なに勝手に決めてんだよ!」
「ふざけているのはどっちだい?もうすぐ成人を迎るというのに引き込もってばかりでなく自立したらどうかな」
正論を言われ、返す言葉もなく
「押し問答をしている時間が惜しい。
一時は乗り気であった
「あの…みんなでお出かけできるのは嬉しいんですけど…、
「大丈夫だよ。そこは任せてくれ。私が治す…だから君は準備を頼むよ」
「オレは外に出ないぞ」
「まったく仕方のない
“エンパワメント・ブレイブ”
「いったい何を…」
「恐怖心を緩和できるように勇気の底上げをした」
「とりあえず話は後だ。急いで」
「いやっ…状況を説明してくれよ!」
「そんなことをしている時間は…、思ったより早いね」
サイレンサーを装着しているのか銃声はほとんど聞こえず、家具が破損する音だけが部屋中に鳴り響く。
「ぐっ…!」
容赦なく浴びせられる弾幕に
弾は
高位次元の鎧が機能していないのか、弾に仕掛けがあるのかは定かではない。
銃撃が止み
そんな中、
「おい!オレを盾にするな」
「イージスの盾!」
「勝手に名前をつけるな!」
「
「引き受けるも何も狙いはお前だろ?オレたちは逃げる必要はねえじゃねえか」
「それはどうかな。
「それは…」
「
「ああもう!くそっ!」
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