100話 ツイネタ3
≪お題≫
異界渡りの魔女と王子は相手の好きなところを10個言わないとでられない部屋に閉じ込められてしまった!!!!!
#しないとでられない部屋
https://shindanmaker.com/866663
再び閉じ込められた不思議な部屋に書かれた指示を前に、私は途方に暮れた。
「10もだなんて……」
「たった10個か」
私も王子も、このお題は超難関なようだ。前は個数制限なんてなかったのに。
「一体何を言えばいいんですか……」
「10個だけだと何を言おうか迷うな」
途方に暮れる私の隣で同じように悩む王子に親近感を感じた。そうだ。王子も大変なのだ。私も頑張ってひねり出そう。
「いい加減、王太子諦めませんかね」
「どうだろうな。いっそのこと、結婚します宣言すれば諦めるんじゃないか?」
「なるほどって、騙されませんから。それって不可逆的なものですよね」
豚だからって、そんな手には乗らない。
というか、こんな事で負けてはいけない。
「なら、諦めろ。……もしくは俺としばらく二人きりで部屋に籠るか?そうすれば、仕事が滞って考えてくれ――」
「緑の透き通る宝石のような瞳。さらさらの絹のような金髪ーー」
「少しぐらい考慮しろよ!!」
王子が叫んだけれど、そんなの知った事ではない。王子の美貌を褒めたたえる語彙よ。今こそ真の力を見せる時よ!!
私は脳から変な汗が出るぐらい絞りに絞って、何とか10個言ったのだった。
◇◆◇◆◇◆
≪お題≫
異界渡りの魔女と王子はお互いを愛さないとでられない部屋に閉じ込められてしまった!!!!!
#しないとでられない部屋
https://shindanmaker.com/866663
ガチャ。
再び変な部屋に入ったと思ったら、そのまま鍵が開く音がした。
「……なにもしてないのに」
「開いたな」
私達はどんなお題だったのかと、テーブルの真ん中にある指令を見た。その瞬間、私も王子も固まる。
「……」
「……」
お互い無言だ。
当たり前だ。どうこの情報を処理していいのか分からない。一体、何が、解除条件に適合したのか。
「はっ?! ペット愛OKだったんですね。良かった、良かった」
「お、俺は――って、だから、聞けよ! 一人で行くなよ‼️」
今日も元気だ。
出られたんだから、あまり深く考えない方が、人生楽ですよね。
◇◆◇◆◇◆
≪お題≫
異界渡りの魔女と王子はおにぎりを25こずつ食べないと出られない部屋に閉じ込められました。
#2人でOOをしないと出られない部屋
https://shindanmaker.com/689645
再び変わった部屋に閉じ込められた私たちの前には、炊飯器とおにぎりの具がずらりと並んでいた。
やった。久々の、ラッキーお題だ!
いつもこういうお題ならいいのに。
「自分で作る形式なんですね」
「へぇ。色々あるな」
王子と一緒に一通りの具材を見てから、早速おにぎりを握る。
「鮭、梅~♪昆布、おかかチーズ♪」
「お、おい。チーズって大丈夫か?」
「美味しいですよ? えっと、タラコ、明太子~♪ポテチ~」
「待て、止めろ。その手に持ったチョコは置け」
私が歌いながらおにぎりを作っていると、王子からクレームが入った。
「食べてみたら美味しいかもしれないじゃないですか。あ、餡ときな粉は大丈夫な気がします。このピンクはなんですかね?」
「止めろ」
だから何で止めるのか。
王子には挑戦する心がないのか?!
「えー、自分で食べるからいいですよ。気にしないで下さい」
「俺は普通のが食べたいんだよ。梅もらうぞ」
「ちょ。自分で握って下さいよ」
何故私のおにぎりを強奪するのか。まだ米も具材も沢山あるのに。
「俺が後で握ってやるからーーん?」
「「「「「げぷぅ」」」」」
王子がおにぎりを食べようと手を伸ばした瞬間、全てのおにぎりが瞬殺で消えた。そして隣にはお腹が太鼓の様になった五匹のコルポックルの姿が――。
「あら。コルちゃんお腹すいてたんですね。魔女飯美味しかったですか?王子、なんで泣いて……。そんなにお腹すいてるんですか?」
何故か膝をついて嘆く王子を見て、私は仕方がないので、もう一度おにぎりを握ってあげる事にした。
まったく。そんなにお腹が空いているなら、早く食べればいいのに。
◇◆◇◆◇◆
【予言の魔女は神と交信中】
≪お題≫
神(・ω・;)異界渡りの魔女はここが駄目じゃ!
神(・ω・;)それは、、、
神(・ω・;)機械音痴ところじゃよ!!
神(・ω・;)今すぐ直すんじゃ!!
#神があなたに苦情をぶつける
https://shindanmaker.com/930557
「えーと。神様、もっとほかにあるんじゃないですか? 例えば、彼女が両手でつかんで放さない、ハンバーガーとか。いや、確かに食べてる姿、可愛いですけど……」
突然【予言の魔女】がなにやらブツブツと独り言をつぶやいた。
彼女は予言をする時、神と交信するので、多分その類だろう。
「どうした?痩せるためのお告げか?」
【予言の魔女】と【異界渡りの魔女】について話していたので、その類だとは思うけれど、一体どんなお告げだったのか。
「うーん。神様も、あの子には大概甘いらしいわ」
「は?」
結局【予言の魔女】は何も言わなかったので、多分どうにもできない予言だったのだろう。
◇◆◇◆◇◆
【続 予言の魔女は神と交信中】
≪お題≫
異界渡りの魔女さんが1ヶ月以内にカップルになれる可能性は 14% です!
https://shindanmaker.com/930515
「異界渡りの魔女のカップル成立は14%」
再び【予言の魔女】が突然カッと目を見開いたかと思うと、神のお告げを述べた。
14%……14%だと?!
「……」
「現実を見なさい」
言葉なく固まる俺を前に【予言の魔女】が叱咤する。
そうだな。呆けている場合じゃないな!
「ゼロじゃない!ゼロじゃないんだ‼️」
俺は歓喜で声を上げ、ガッツポーズした。神が言うなら本当なのだ。
「……頑張れ」
予言の魔女は、どこか震えた声で俺に声援を送った。
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