『『吾輩は猫である』殺人事件』 奥泉光先生

今回は前回に引き続き奥泉光先生の作品です。

今回の作品は『『吾輩は猫である』殺人事件』。

名前でわかった人もいるかもしれないが、夏目漱石の作品、『吾輩は猫である』のオマージュです。

『吾輩は猫である』のオマージュは今まで世の中に出てきたもの・出て来てないもの全て合わせれば星の数ほどありそうだが、その中でもこの作品のオマージュ度はなかなか高いと思う。ただ、唯一欠点があるとするのなら、『吾輩は猫である』の大きなネタバレ、それもエンディングの内容を完全にバラしてしまっているので、この本を楽しむためにも、先に『吾輩は猫である』を読んでしまったほうが良いと思う。


あらすじ


『吾輩は猫である』の主猫公は、麦酒に酔っ払って井戸に落ちたあと、地獄に落ちる。しかしそこは上海に向かう船の倉庫で、謎の大型犬に襲われかけて大急ぎで逃げ出す。上海の街中で大陸の荒波に揉まれて疲れ果てていたところ、『苦沙弥先生殺害さる』という新聞の記事(見出し)を見て驚愕する。あの塵芥にもならない苦沙弥先生本編に似た意味の言葉で書かれているが誰かに殺害された。欧米列強の利権が入り乱れる中パブリック・ガーデンという狗と華人立入禁止の猫の楽園で知り合った友猫達が、事件の真相について想像し、犯人探しの推理大会が開かれる。


大体のあらすじはこんなものなんですが、実際に読んでみるとかなり波乱の多い展開で、退屈になって途中で放り出す事はないと思います。


『「吾輩は猫である」殺人事件』 奥泉光先生



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前回から半年以上更新が空いてしまいすみません。それと文体が不統一なのは書いた期間がバラバラだからです。

次回はもっと早く更新できるように頑張りたいと思います。

総括・おくれてすみません

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