[No.22] 禁書読み上げ 男児がこつぜんと消失
《タシモカイド村》に住んでいる男児・コリンくん(6)と女児・ルーシーちゃん(6)は、
その日、ルーシーちゃんは、
深みのあるワインレッドをした、
ルーシーちゃんの家にも似たような
ルーシーちゃんは、コリンくんと一緒に、どんな絵が
「ルーシーちゃん。絵なんてかいてないよ。べつなことしてあそぼう?」
「……ちょっとまって」
ルーシーちゃんは、ページをぱらぱら
「う、うごいてる! こわいよ! はやく本をとじて!」
「まってってば!」
コリンくんの
彼女は閉じていた
本を読み上げはじめたのだ。
「ルーシーちゃん! なにいってるの!? こわいよ!」
コリンくんは、紙面に再構築された〝文章〟を読むことができなかった。ルーシーちゃんも字は読めないはずだが、どうしてかその〝文章〟は読むことができた。
そして、最後まで読み切った。
「すごい! わたし、字がよめちゃった!」
「……な、なにコレ……?」
黒い穴が空中に浮いていた。光をいっさい反射しない
次の瞬間には、コリンくんが
その後、黒い穴は中心に向って一気に
◯
上記は、ルーシーちゃんの
にわかには信じがたいストーリーである。
しかし、彼女が語った話は事実なのだ。
かつてこの世界には、〝
ルーシーちゃんが見つけてしまったのは、
現在、
「見つかった魔導書はすでに
と、調査にあたっているラシッド・ノア
時空間魔法は魔法使いでも最上位クラスの能力を持つ者でしか
事件が起こるまで、ルーシーちゃん本人をはじめ、ご両親も、彼女に魔法使いの
帝国軍は、ルーシーちゃんには
コリンくんの
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