第5話 ジャガーマンはフェンス際の魔術師
ピッチャーとキャッチャーはもちろん、内野の守りの要のセカンドとショート、守備範囲の広いセンターは、野球における
そのセンターに
野球部員の50m走のタイムを計る際に、彼は黒い斑点が目立つ黄色いネコ科獣人に変身した。
「うひょー。ヒョウ獣人かー」
「いや、チーター獣人じゃね?」
「失礼だナ! 僕はジャガーだナ、ジャガー!」
ジャガーの豹柄斑点は、丸い輪の中に黒い点がある。ヒョウが丸い輪、チーターが黒い点なので、斑点の模様で見分けよう。
ネコ科大型獣はスラッとした体型が多いが、ジャガーは手足が短くてずんぐりむっくりした印象である。
「スタート!」
「佐藤と鈴木は6秒7、
「あれれ。足速そうなのに」
「見かけ倒しかよー」
守備練習の時間になると、
「クソッ。何であいつがセンターなんだよ」
ノッカー(※注)の
「センター!」
彼のノック打球は、外野のフェンスを越えそうだ。
「すまん。飛ばし――」
「拍手されるほどのモンじゃないナ!」
彼はジャガーのひげをこすりながら、地面に降りた。彼は本物のジャガー同様に、木登りと水泳が得意なのだ。
さらに、打撃練習では、多くの選手が苦手な
「1番センター
(続く)
※注 守備練習時に、守ってる選手に向かって打つ人のこと。ドアを叩く人じゃありません。
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