第24話 精霊剣術士

「アベルさん…」


凍ったアベルに対してエレナは今にも泣きそうな目で言う。


「あの氷はどんな炎でもとけない」


エレナは下を向くとアベルの剣が落ちてあった。


「イグゼルさん…私は貴方みたいに周りを見て行動出来る人間ではないです。でも…」


「貴方のように仲間を守ることができる人間です!」


そういうとエレナはアベルの剣を抜き、メディシーの方へ走り出す。


「魔術が使えない貴方がそんなことして…も」



「精霊魔術!」


「#精霊剣__むらくものつるぎ__#」


そういうエレナの剣は光の衣に包まれ、伸びる。


「なに!」


メディシーは驚きを隠せない顔をする。


「#雷鳴昆__らいめいこん__#」


カンパツはエレナに目掛けて雷の拳を当てようとする。


「#宿り木!__やどりぎ__#」


カンパツの足元から光の光線が上に上がり、カンパツの足を貫通する。


「あ…ぐっ…」


「カンパツ!」


メディシーはエレナに向けて#氷柱弾__サーベル・ランス__#を放つ。


「#精霊壁__ヤタノカガミ__#」


#氷柱弾__サーベル・ランス__#を弾き返す。


「精霊魔術を使えるなんて…聞いてないわよ…」



「はぁぁぁ!」


メディシーに向けて剣を振りかぶる。



このままいける!いけぇぇ!


「そんな……」



エレナの剣はメディシーを切りつけ倒れる。

次第にメディシーの体は薄くなり消えていった。


バリンッ


メディシーが消えたことにより、魔術は解かれ氷が溶けた。


#メディシー脱落__・__#



「アベルさん!」


エレナはアベルの元に駆けつける。


「嬢ちゃん…すげぇな。」


アベルはエレナに関心する。しかし、



「よくも…メディシーを…許さない。」


カンパツは怒り心頭だった。


「#雷鳴豪炎弾!__らいめいごうえんだん__#」


カンパツはアベルの方へひとっ飛びしアベルに殴ろうとする。


「精霊魔術!#精霊怒り__いなずち__#」


殴ろうとしたカンパツに向けて雷が落ちる。



「ぐはっ…!」


カンパツはぶっ飛び壁にぶつかる。


「嬢ちゃん!たすか…っ…た」


アベルがエレナに礼を言おうと思い見るとエレナの体が薄なっていた。


「おい!嬢ちゃん!どうしたんだよ!」


「へへ…すみませんアベルさん…。魔力使いすぎちゃいました。」



魔力がゼロになると脱落する。



エレナは次第に見えなくなった。



「嬢ちゃん…。」



# エレナ脱落__・__#



「あとは俺が戦うから、現実世界で見といてくれ。」


「エレナちゃん。」




次回「ラッシュとタッグ」

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