II章(闇の中で振る双翼—前編)_part_B
「はぁ~はぁ…さっき確か当たったけど、これであいつを倒せたのか…」
『……いいえ、まだ息があるぞ。やはり、さっきの一撃だけで、あいつを片付けるのは無理じゃのう…』
==【あはははっ――そういうことだ――!】==
「?!」
「いい~その調子だ!…もっとだ……お前たちの力を、もっと見せてくれよ――!」
煙が消えていくと、二人は相手の頑強な意志に驚きました。その鋭い視線と邪悪な顔は、まるで百年に一度の獲物を見つけたかのように、心が躍っていた……
「?!チッ…こいつ、一体なにものだ……」
『……ほほう~まだ元気そうじゃのう。しかし、その傷は大丈夫かのう?ほら、血がまだどんどん出てくるぞ…だ・か・ら~油断にはだめじゃぞ、おじさん~』
「……はあ!どうやら今の一撃で、お前たちに少し自信を与えたようだなぁ……まあいい、その特別な『贈り物』を、俺が受け取った。ならこっちも…ちゃんとその恩情にお返ししなければならんなあ!はああああぁぁぁ――!」
次の一瞬、大将の体が不気味な赤黒い気配が巻きつきました!雷が鳴り響く夜空の下で、湿った大地が揺れ動き、がっしりな筋肉の表面から、青筋がどんどん浮かび上がっていく……
…どうやら、相手はいよいよ本気を出して、目の前の三人を殺すつもりだった!
「?!おい待ってよ…冗談だろう、これ!…彼の体に巻きついているエネルギーが、さらに上がった……くそっ、何なんだよ!こいつの力って底なしなのか…」
『……この化け物、いったいどこから……こんな危険な獣がこの世を跋扈し続ければ、必ず……とにかく、無駄な犠牲が広がる前に、何とかしてこいつを止めなければならん…?!クウッ――』
「?!どうしたの、体調が悪いか?」
『チッ…この体もそろそろ限界じゃ。初めて使ったのせいか……それなら、やむを得ず速く終わらせようか!』
「ギャーッハハハハハ~!!まさかこの姿が一日に二度も見せるとは思わねえよなぁ!…ほら、覚悟しろよ、ガキども!さっきにこんな状態を見た連中は、もう自分の道場で戦死したんだな。さあ…次はお前たちの番だ――!!」
『…話が止まらんなあ、おじさん…われはそう簡単には倒されぬぞ!』
「あははは——そうか?だったらがっかりさせないでくれよ…やれるもんなら、俺に証明して見せろ——!」
【•••*~●】(ゴロゴロ
「…これは!」――「…えっ?!」――『…なぁ?!』
相手が全身の力を爆発させて、二人を攻撃しようとした瞬間、どこからか現れた爆弾が地面を転がりながら進んできて、突然爆発しました。紫紺色の煙と光る粉塵が一瞬の間に広がりました。そのうち、大将のそばには謎めいた黒い影が現れたんだ……
【…ひゅう~どうやら間に合ったようですね~♪】
「?!この嫌な声……」
【やれやれ~いったい何回言ったらわかるでしょうね?われわれの本物の力なんて、むやみに見せてはいけませんよ~】
「…ふん!やっぱお前か……そっちの任務は終わったか?」
【はい、まだですよ……な―んてね✩!まぁ~あんな簡単の『採集任務』って、私の能力で、あっという間に終わらせるだよ!…ほら、乱暴な大将さん~今もう夜だぞ。ずっと遊んだばかりで、もう十分楽しかったんだろうね。なら、一緒に帰ろう!一人じゃ寂しいです~】
「ふざけんしゃねえぞ、コラ!誰がお前みたいな陰険なやつと帰るんだ!俺の戦場には、『撤退』という言葉は存在しない!…これから用がなければさっさと帰って、そのくだらんの『曲芸』を練習続けろ。俺様の殺し合いの気分を邪魔するな!」
【『曲芸』?おやおや~なんとひどいの言葉を……うんん~でも、そんなこと言われても、もう間に合わないですよ、大将さん~】
「はあ?…お前いったい何が……いや?!まさか…」
その時、大将は目の前にいた三人が、突然倒れていることが見えました!
【ぇえ~さっき投げた『疑問爆弾』って、実はこれですよ~】
すると、その黒い影が手から爆弾の正体を現しました。彼は爆弾の『zZZ』の記号を見ていた瞬間、自分が相手の罠にかかっていることに気づいたんだ……
「?!これは…『睡眠爆弾』だと!…てめぇ……?!くそ、目が…」
【そうそう~そのまま目を閉じて、ゆっくり休もう。『家』に着いたら起こしますから、安心してね、おじさん~】
「?!…そうか…お前、さっきからずっと……ちくしょう!覚えて…くれ……」
その変な呼び方を聞いたとき、大将はようやく気づいた。そして、視界がぼやけ、意識を失った瞬間、全身が漆黒の気配に包まれながら、謎の黒い影に連れられて、その場を立ち去りました。
ところが、奴らを消える前に、その黒い影は、ふいに振り返って、倒れている皆さんに不安な言葉を言い出した……
==【…では、また会おう。このなけなしの時間を大切にして、もっと強くなってきてね。わが愛すべき傀儡(かいらい)たちよ――】==
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