2021年2月5日 22:43
六、違う男への応援コメント
「自分の小説のどこをどう直したらいいかみんなで意見交換してみよう」企画参加ありがとうございます。最後まで読ませていただきました。率直な感想を。良くも悪くも手堅くまとまった作品だと感じました。淡々とした語りで、登場人物の感情についてさしたる起伏もなくつづられる物語だけに、読んだ人が「これすっごく面白いから他の人にもぜひ読んで欲しい」と遡求するようなポイントに乏しく、そういう意味で商業的な作品として目立つのは難しいと思います。逆に、この淡々さが活きるのは連作という形でキャラクターへの読者の興味、あるいは好感度が徐々に積みあがっていった場合かなとも感じました。次に、場面転換や時間の経過について。一行で時間の経過を表すと、読み落としやすく読者の頭の切り替えがすぐに対応するのは難しいので、行間を開けるか、時間なり日にちなり季節なりが変化したという描写をもう少し書かれると区切りが分かり易くなるかと思います。最後に、とても細かくて厭らしい話なのですが、語彙の扱いが鎌倉時代という設定からすると、どうにも・・・具体例を挙げると、「可愛い」の語源は「顔映ゆし(かほはゆし)」で、顔を向けていられないという意味から来ています。 元来、「不憫だ」とか「気の毒だ」という意味の言葉です。そして、「気の毒だから助けてあげたい」⇒「愛らしい」⇒「我々が使う可愛い」という変遷をたどるのですが、愛らしいという意味合いになったのが中世後期。鎌倉時代初期ではまだ顔映ゆしという意味合いの方になるはずです(というかそもそも可愛いという言葉自体がない)時代物を取り扱う際は、当時にもちいられた語句が現在のものと同じ意味合いなのかをある程度は把握した上で書かないと、途端にリアリティが減じてしまいます(それは衣装や建物などの描写についても同じですが)もちろん、歌舞伎を見れば分かるように、時代考証がぐちゃぐちゃの状態でもなお楽しむということは十分ありますが、知った上であえて現代風にするのと、知らないから見落としているのとでは、作品の深みが違ってきます。以上です。
作者からの返信
忌憚なき感想ありがとうございます。自分以外の人がどう理解するかを知る機会がなかなかないので、大変参考になります。吉屋信子さんや永井路子さんのような淡々とした流れが好きなのですが、淡々と盛り上がりに欠けるの境目がなかなか難しいと実感しています。また時代ものに興味がない人でも受け入れられるような平易な物言いを目指してはいますが、それとリアリティとの乖離との区別は精査しないといけないですね。衣装や建物関係については念入りに調べるのですが、言葉となるとつい流してしまいがちになるので、もっと勉強が必要だなと思いました。第三者目線を意識してブラッシュアップしていきたいと思います。
2021年1月29日 23:41
自主企画にご参加くださりありがとうございます!しっかりとした情景描写にイメージがしやすく、それによってもたらされる空気感が素敵な作品でした。ラストは切なく無情で、やるせない気持ちになりました!面白かったです!
感想コメントありがとうございます。マイページの使い方にまだ試行錯誤していますが、がんばって企画参加してる方の作品を読みたいと思います。
2021年1月28日 09:07
こんにちは、初めまして。ミステリアスな雰囲気を楽しみながら読み進めました。しっとりと静かな雰囲気が素敵な作品でした。また新作も楽しみにしています。
知り合いもなくひっそりと投稿したのを見つけて、読んで下さってありがとうございました。優しい感想ありがとうございました。
六、違う男への応援コメント
「自分の小説のどこをどう直したらいいかみんなで意見交換してみよう」企画参加ありがとうございます。
最後まで読ませていただきました。
率直な感想を。
良くも悪くも手堅くまとまった作品だと感じました。
淡々とした語りで、登場人物の感情についてさしたる起伏もなくつづられる物語だけに、読んだ人が「これすっごく面白いから他の人にもぜひ読んで欲しい」と遡求するようなポイントに乏しく、そういう意味で商業的な作品として目立つのは難しいと思います。逆に、この淡々さが活きるのは連作という形でキャラクターへの読者の興味、あるいは好感度が徐々に積みあがっていった場合かなとも感じました。
次に、場面転換や時間の経過について。
一行で時間の経過を表すと、読み落としやすく読者の頭の切り替えがすぐに対応するのは難しいので、行間を開けるか、時間なり日にちなり季節なりが変化したという描写をもう少し書かれると区切りが分かり易くなるかと思います。
最後に、とても細かくて厭らしい話なのですが、語彙の扱いが鎌倉時代という設定からすると、どうにも・・・
具体例を挙げると、
「可愛い」の語源は「顔映ゆし(かほはゆし)」で、顔を向けていられないという意味から来ています。 元来、「不憫だ」とか「気の毒だ」という意味の言葉です。そして、「気の毒だから助けてあげたい」⇒「愛らしい」⇒「我々が使う可愛い」という変遷をたどるのですが、愛らしいという意味合いになったのが中世後期。鎌倉時代初期ではまだ顔映ゆしという意味合いの方になるはずです(というかそもそも可愛いという言葉自体がない)
時代物を取り扱う際は、当時にもちいられた語句が現在のものと同じ意味合いなのかをある程度は把握した上で書かないと、途端にリアリティが減じてしまいます(それは衣装や建物などの描写についても同じですが)
もちろん、歌舞伎を見れば分かるように、時代考証がぐちゃぐちゃの状態でもなお楽しむということは十分ありますが、知った上であえて現代風にするのと、知らないから見落としているのとでは、作品の深みが違ってきます。
以上です。
作者からの返信
忌憚なき感想ありがとうございます。
自分以外の人がどう理解するかを知る機会がなかなかないので、大変参考になります。
吉屋信子さんや永井路子さんのような淡々とした流れが好きなのですが、淡々と盛り上がりに欠けるの境目がなかなか難しいと実感しています。
また時代ものに興味がない人でも受け入れられるような平易な物言いを目指してはいますが、それとリアリティとの乖離との区別は精査しないといけないですね。
衣装や建物関係については念入りに調べるのですが、言葉となるとつい流してしまいがちになるので、もっと勉強が必要だなと思いました。
第三者目線を意識してブラッシュアップしていきたいと思います。