【お急ぎの方へ☆サクッとネタバレ】Episode8-A 傘寿祝い
【あらすじ】
主人公は、もうすぐ傘寿を迎える未亡人・スミ子さん。
彼女は新婚間もない頃に最愛のご主人を病気で亡くして以来、再婚をすることもなく、ずっと一人で生きてきた。
スミ子さんの身も心も、ご主人だけのものであった。
叶わぬことだとは分かっているも、このところ、スミ子さんは「昔の自分に戻りたい、たった一日でもいい、いえ、ほんの数時間でもいいから」と無性に強く願うようになっていた。
ちなみに、若さと”幸せ”(ご主人とともに幸せに暮らしていた頃)の絶頂期にいたスミ子さんの神々しいまでの美しさときたら、道行く人々が皆、振り返るほどであった。
※このスミ子さんの美しさは、後の悲劇の伏線となる。
スミ子さんの八十才の誕生日の前夜、若い男二人組の強盗が自宅に押し入ってきた。
ちょうど日付が変わる寸前、強盗どもは多少の現金ならび貴金属を手にずらかろうとしたが、なんという最悪なタイミングであるのか、スミ子さんの体に異変が起こり始める。
人智を超えた何かが傘寿を迎えた彼女を祝うかのように、スミ子さんの姿は”若さと幸せ、そして美しさの絶頂期にいたスミ子さん”に変わってしまった。
つまり、強盗二人組の目に映るスミ子さんも、もう”婆さん”などではなくなっていた。
数日後、スミ子さんと連絡が取れないことを心配した友人女性が家を訪ねてきて、和室の鴨居で首を吊って自死していたスミ子さんを発見。
彼女の遺体からは二種類の体液が検出された。
【解説】
スミ子さんの遺体から発見された二種類の体液とは、言うまでもなく、強盗二人組の精液である。
奴らは、若い頃の姿に戻った美しいスミ子さんに欲情し、強盗の口封じも含め、二人がかりで辱めたのだ。
亡くなったご主人ただ一人のものであった我が身を辱められたスミ子さんは自殺。
ちなみに、スミ子さんの願いを最悪のタイミングで叶えてしまった者の正体やその仕組みについては、明かされないままである。
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