【お急ぎの方へ☆サクッとネタバレ】Episode8-B それを奇跡という
【あらすじ】
主人公は、会社員の元美さん。
彼女は、美人な同僚・真登香さんのことが大嫌いであった。
周りの男性たちの自分と真登香さんに対する態度は、醜女と美女に対するものほどの差があり、”手作りお菓子”に対する態度一つをとっても差があり過ぎた。
※実のところ、元美さんは自身のことを真登香さんと”ほぼ同レベルの美人”だと思っているらしいが、客観的に見たなら”段違いにも程がある顔面レベル”だと匂わせる描写が作中にある。
正攻法で引きずりおろせないなら神頼みしかないと、「あの女の手作りお菓子を食べた男ども全員、お腹を壊せばいいのに! いや、壊せ壊せ壊せ!! 壊しちまええ!!!」と、神頼みというより、もはや呪詛をかけた元美さん。
呪詛が通じたのか、真登香さんの手作りお菓子を食べた男性たちが次々にトイレに駆け込んでいく事態に。
だが、集団食中毒事件の後でも、男性陣は相変わらず真登香さんに激甘であった。
「もう一度、奇跡を起こしてやる!」と決意した元美さんは、「今度はあの女が事故にでも遭ってご自慢の顔がグチャグチャになりますように」と祈った(呪った)。
数日後、元美さんは終業後に真登香さんに呼び出されて、言われる。
「元美さん、あなた、まぐれとはいえ”一度は成功した”のよね。ただの人間でも時にそういうことが起こるから、それを奇跡というのよ。でも、調子に乗らない方がいいわ。今度は”私が事故にでも遭って、この綺麗な顔がグチャグチャになりますように”とか考えない方があなたの身のためだったんだけど」
なぜか、元美さんの心の中を知っている真登香さん。
真登香さんの忠犬と化した男性社員たちも行進しながら、やってきた。
彼らの手には、ドライバーやスパナ、チャッカマン、そしてビニールシートやノコギリなどが握られていた。
この日を境に、元美さんの姿を見た人は誰一人といない。
【解説】
元美さんは、真登香さんの命令を忠実に実行する男性社員たちに、(元美さん自身が真登香さんに対して呪っていたように)彼らの手にある凶器で顔をグチャグチャにされた挙句、バラバラにされて遺棄されたものだと推測される。
ビニールシートとノコギリは遺体切断時に使用されるのだろう。
人に呪詛をかけていたら自分自身に返ってきたとはいえ、残酷過ぎる最期に。
ちなみに、人智を超えた何かであるらしい真登香さんの正体については、明かされないままである。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます