【お急ぎの方へ☆サクッとネタバレ】Episode1-A 蛙(かわず)

 壮絶な虐めの被害者・榊と加害者・井手口が異世界(※1)にワープ。

 ※1 異世界というよりも、平行世界の一つかもしれない。治安ならび生活環境悪過ぎのうえ、殺人など屁でもない奴らが多数という、どこに行っても修羅場な世界。


 異世界での始まりの地となる荒れ野原にて、妖術使いの老婆より葉書サイズの襤褸紙を榊は受け取ったも、井手口は受け取らなかった。

 その襤褸紙には、”元の世界から一人だけ、この世界に招待(※2)できる力”が込められていた。

 ※2 強制的な招待というわけではなく、招待を受けるも受けないも受け取り手の自由である。


 榊は、明日をも知れぬこんな世界に誰も招待する気はなかった。

 しかし、壮絶なまでに自分を虐め抜いてきた井手口が、ここで一人で生きるのは怖いからとヘラヘラしながら自分に擦り寄ってくるため、憎しみや恨み、悔しさは後から何倍にも膨れ上がり始める。


 この苦しさは”自分と同じ思いをした奴ら”にしか分からないと思った榊は、井手口が自分の前に虐めの標的にしていた”柳沢”(虐めが原因で高校中退、引きこもりとなった)を招待する。  

 榊からの招待を受けた柳沢。

 そして、柳沢も例の老婆に会い、”榊と同じこと”をした模様である。

 殺人など日常茶飯事な地獄の一軒隣のごとき異世界にて、虐めの”被害者たち”が集結。


 蛙が五月蠅いほどに鳴き続けている沼の畔でのその後のことは、読者の想像にお任せである。



★ツッコミどころ★

 ガイダンスならびアイテムを授けてくるお婆さんですが、元の世界から人ひとり呼び寄せることが出来るほどの力を持っているのに、”逆のこと”はできない設定になっている模様です。

 榊だけでも元の世界に戻してあげられれば良かったんですけどね。

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