第32話 七海編

バッティングセンターを出た後俺達はお昼を食べに食堂に来た。


「私はうどんにするわ」

「じゃあ俺はカレーで」


それぞれ頼みできたので席に座り食べることにした。


「いただきます」

「いただきます」


そして今後のことについて話し合った。


「次はどうする?」

「またボウリングでもやりますか?」

「そうね、それで私が勝ったら全勝ね」

「そんなことにはならないようにします」


そんなことを話しながらご飯を食べ終えた。


「じゃあいきましょうか」

「そうね」


ボウリング場に向かいボウリングを始めた。


「もちろん罰ゲームはありね」

「わかってますよ」


そしてボウリングが始まった。まず最初に俺がスペアをとり七海は8本だった。その後も俺はストライクや9本倒しなど点数を稼いでいたが、七海は6本倒しなどだった。俺は余裕をこいてカッコつけてカーブをやったら3本倒しだったりとなかなか倒せなかった。俺がそんなことをしているうちに七海はストライクをとった。

その後も俺はスペアすら取れず普通にピンを倒すだけだった。でも七海はあのストライクからスペアやストライクを連発し結局逆転されてしまった。無念すぎる。


「あれー?途中舐めプして負けるなんてダサいわねー」

「クソ、最悪だ」


七海はニヤニヤしながら見てくる


「まさか初心者の私に負けるなんてねー」

「結構落ち込みますね」


俺は結構落ち込んでいた。


「じゃあ今回の罰ゲームは今から私とあるところに行きましょう。」

「あるところ?」


言われるがままに俺は七海の後について行きスポーツクラブで会計をして電車に乗り七海の後に続いた。着いた先はこの前紅葉に告白された場所があるところの最寄り駅だった。


「じゃあこっちついてきて」

「わかりました」


俺は七海について行くが途中でまさかあそこか?と思った。案の定あの草の中を通り紅葉に告白された場所に来てしまった。


「ここから見える夕日が綺麗なのよ」

「綺麗ですよね。ここから見る夕日は」


俺は七海に言った。


「え?ここ知ってるの?」

「知ってますよ。この前ここで紅葉に告白されましたから」


七海は少しガッカリしていた


「はぁー私が初めてが良かったな。ここに連れてくるのは」

「なんかすいません」

「いいのよ、じゃあ何となくわかってると思うけど言うわね」


七海が夕日をバックにこちらに振り返ってきた。こんなに美人さんはおそらく世界中のどこを探してもいないだろう。


「康介、私あなたのことが好きなの。私と付き合ってくれないかな?」


七海が俺に手を差し出してきた。


「七海、返事は明日でもいいかな?」

「え?あ、うんいいよ」


七海は少し残念そうな顔をした。そりゃそうだろう。おそらく相当な勇気をだして言ってくれたはずなのに俺が不甲斐ないせいで。


「明日の夕方5時にここにいてくれ、その時に返事はするから」

「わかったわ」


七海は少し泣きそうになっていた。


「でもまだ振られてないわよね?」

「振ってないですよ」

「じゃあこれも許してね?」


すると七海は俺に抱きついてきた。


「ちょ、どうしたんですか?」

「明日振られるかもしれないから今日のうちに沢山触れ合っとこうと思って。」


俺はなんにも言えなかった。

それからしばらく七海に抱きつかれて夕日が沈んでから俺たちは帰ることにした。


「今日は楽しかったわ。ありがとう。また明日」

「はい、また明日」


そうして俺と七海はそれぞれ帰宅した。








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