第25話 ボウリング3
「七海さんめっちゃ上手いですね」
「センスがあるみたいだわ」
それから2ゲームをやり休憩をしているところだ。
「3ゲーム目でストライク5回はほんとにすごいですよ」
「康介君だってストライク9回も取ってたじゃない」
男の意地を見せてやりましたから。
「いやいや、たまたまですって」
「絶対そんなことないわ」
それから今日のボウリングのことを話しながら時間をつぶした。
「じゃあ夕方だしそろそろ帰りますか?」
「そうね、明日は用事があるし」
「それじゃ帰りましょうか」
そしてシューズとボールをかたして俺と七海さんはボウリング場を出た。
「康介君今日は本当に楽しかったわ、ありがとう」
「いえいえ、俺も楽しかったので」
それから他愛もない話をして駅に着いた。
「じゃあこれで」
「はい、それじゃ木曜日にまた。場所とかは連絡してください」
「わかったわ、康介君今日は本当にありがとう。康介君だから楽しかったのかもね」
最後の言葉はすごいドキッとした。七海さん卑怯すぎる。
「俺も七海さんだから楽しかったのかもしれません」
そういうと七海さんが頬を少し赤くした。
「それじゃまた木曜日ね」
「わかりました」
そして七海さんは改札に向かっていった。ところが途中で振り向き俺になにか言ってきた。
「好きだよ」
ちょうど人が来て聞こえなかったが振り向いた七海さんが夕日に照らされながらこちらに笑顔を向けてきたのは一生忘れられない、まるでアニメのワンシーンみたいに綺麗だった。
俺は最後に手を振り七海さんを送った。
「それじゃ帰って神崎さんと七海さんとのデートの服でも考えないとな」
俺は1人で家に向かって歩いた。
その日の夜神崎さんから電話がきた
「もしもし?」
「もしもしどうしたの?」
「康介の声聞きたくて」
なんだよ可愛いやつだな
「それは反応に困る」
「可愛いとか言ってよ」
「それが言えたら苦労しないよ」
まだ神崎さんと七海さんのどちらかを選ぶか決めてないのにそれは言えない。
「まぁいいや。今日康介は何してたの?」
「えっとー七海さんとカフェとボウリングデートしてきた」
俺は今日あったことをそのまま言った。
「あんたよくそんなに堂々といえるね」
「いや、聞いたのは神崎さんじゃん」
「それでもだよ」
どういうことだ?
「じゃあ今度私ともカフェとボウリングに行こうね」
「わざわざ合わせる必要ないだろ。もっと他のところでいいんじゃない?」
「あえて、被せてるのよ」
「なんでだよ」
なんでわざわざ行く場所を七海さんと被せるんだろう。
「そんなの決まってるじゃん。七海さんと私どっちが楽しめたかを競うためよ」
「あ、そういうこと」
「そ、じゃあ今度行こーね。それじゃ約束できたし今日はじゃあね」
プツ。電話がきられてしまった。神崎さん最近自由すぎない?それに約束してないし。まぁ行くんだけど。
「何も考えずに今日は寝るか、服はまた明日にしよ」
そして俺はこの日はゆっくりと寝た。
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