第14話 ライブ
それから月日は流れライブ当日
「龍、やっとこの日が来たな。」
「おうとも!この日を待ち望んでいたぜ」
俺たちはライブ会場につきそんなことを話していた。
「それにしても龍がここまでハマるとはな」
「俺は可愛い子が好きなだけだ。決してオタクではない」
「応援してる時点でドルオタなんだよ」
そして会場が開いたので俺たちは自分の席に座った。
「また1番前じゃん!」
「そうそう、神崎さんから貰ったんだよ」
「え、お前ら仲良いの?」
「いや、たまたまくれた的な?」
「ほんとかよ」
怪しまれたが会場のアナウンスが流れたことで会話は終わった。
ふーー危なかった。
「ちょっとトイレ行ってくる」
「今回もか、もっと早く行っとけよ」
「この時間帯が空いてるんだよ」
俺はトイレにむかいスマホを起動する。
『七海さんライブ頑張ってください!』
『神崎さんもライブ頑張れ』
俺は2人に応援メッセージを送った。
返信はすぐに来た
『ありがとう。康介君がいるから頑張るね』
『私より先に七海さんにメッセージ送るんだ?』
いや、神崎さんなんか怒ってるし。別に推しなんだからいいだろ。それから本当に用を足しトイレの個室からでたらなんかカバンの中を必要以上にいじってる怪しい人がいた。
俺は無視してそのまま自席に戻った。そして席に戻ったらちょうどライブが始まった。
「みなさーんこんばんはHappyエンジェルです。」
「うぉーーーーーー」
「今日もライブに来てくれてありがとう。皆さん楽しんでいってください」
そんな感じでライブが始まった。最初は人気曲から始まりだんだんマイナーな曲になってくる。今は神崎さんのソロ曲だ。
「愛してー🎶」
そこで神崎さんと目が合った。俺の方を向きウインクしてきた。
クソ、可愛いな!
「康介、神崎さん学校と全然違うな」
「それはある」
そしてライブもいよいよ終盤にかかってきたところで会場の電気が一斉に消える。
「おい、なんだこれ?」
「いや、よく分からん」
「ただいま停電が起きました。申し訳ありませんが少々お待ちくだ、、キャーーーー」
「おい康介なんだよ今の」
「俺だって知らねーよ。」
「はーい皆さんごきげんよう。今この会場は俺たちが乗っ取りましたー。」
そんな放送が入ると同時にステージ上に覆面の男達が30人位出てきた。
「えー俺たちはHappyエンジェルが目当てなので何もしなければ普通に帰しまーす」
「康介警察だ」
「おう!」
俺は警察に電話をかけ神崎さんと七海さんにメッセージを送った。
『神崎さん大丈夫?』
『七海さん大丈夫?』
すぐに返事があった。神崎さんからだ。
『今覆面の人達が来たからロッカーの中に隠れてる。』
『わかった。ほかのメンバーは?』
『連れて行かれちゃった。』
『今から迎えに行くからどこのロッカーか教えてくれ。』
『ステージ奥のまっすぐ行ったところに更衣室があるんだけどそこの右側の隠れたところにあるロッカー』
『わかった今行く』
俺はそう伝えた。七海さんからメッセージが来ない。多分捕まってしまったのか。俺はひとまず神崎さんを迎えに行くことにした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます