第9話 バイト2

「ほら、バイト中だから早くどっか行け」

「七海さんに悪いからもう行くけど」


何故か不満そうな顔をしている神崎さん。


「じゃあ七海さんまたねー。康介君も」

「紅葉帰りは気をつけてね」

「じゃあな」


そして神崎さんは帰って行った。


「騒がしいやつでしたね」

「でも可愛いじゃない」

「まぁそうですけど。俺は七海さんの方がいいですね」

「ふふ、ありがとう」


その後も他愛もない話をしていたら10時になった。


「今日はありがとう。すごく楽しかったわ」

「それは良かったです」

「また康介君を指名したいわ」

「あ、ありがとうございます」

「康介君ひとつお願いがあるんだけど」

「なんでしょうか?」

「私と連絡先を交換して」

「え、それはファンとしてダメですよ」

「じゃあなんで紅葉のは持ってるの?」

「え、えーとそれは」

「いいからいいから」

「わかりました」

「やった!」


七海さんはガッツポーズをしていて可愛かった。


「じゃあまた指名するね」

「わかりました。今日の料金ですが8時から10時で祝日なので3万5千円になります」

「結構高いのね」

「すいません」

「はい」

「ありがとうございます」

「じゃあまた今度ね」

「今日はありがとうございました」


そして俺は七海さんとのデートが終わった。


「はぁー緊張したー」

「でもやっぱり七海さんはいいなー」

「連絡先も交換しちゃったし」

「うわ、神崎さんからめっちゃきてる」


俺はチャットを開き神崎さんのメールを見る


『ねぇ電話できる?』

『できる?』

『はやく』

『早くして』


などのメールが50件もきていた。


「もしもし」

「あ、康介君?」

「そうですけど」

「七海さんとはどうだった?」

「いや、どうだった?と聞かれても普通に話してただけだし」

「ほんと?」

「うん」

「それなら良かった。じゃあまた明日ね」

「明日学校くるのか?」

「いや、行かないよ」

「じゃあ会えないじゃん」

「電話するからいいじゃん」

「え、明日もするの?」

「もちろん」

「じゃあまたな」

「え、急だね」

「明日朝早いんだよ」

「わかった。じゃあまた明日」


ふーーなんで俺がアイドルの相手をしないといけないんだよ。正直めっちゃ嬉しいけど。

てか神崎さんはなんで俺にこんなに構うんだろ?友達いないとか?そんなことは、、、あるかも。はは、我ながら酷いな。まぁ友達としてなら話してて楽しいしいいけど。はぁーいつか七海さんに告白したいなー。






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