第7話 話し合い
「ねぇ康介君、昨日はどうだった?」
そう聞いてきたのはHappyエンジェルのセンターを務める神崎さんだ。なぜ今一緒にいるのかというと神崎さんが昨日電話で今日遊べないか誘ってきたので俺はOKしたというわけだ。
「昨日のライブまじで良かった。」
「お待たせしました、ストロベリーフラペチーノとカフェラテです。」
「ありがとうございます」
俺たちはまたカフェに来ていた。最近お金使いすぎていてやばい。バイト頑張らないと。
「例えばどこが良かったの?」
「ダンスと神崎さんのソロ曲はやばかった」
「ふーんそうなんだ」
なんか神崎さん嬉しそうだな。
「1回俺にウインクしたでしょ?」
「したよー」
「あの時推しメン変わりそうだったわー」
「ん?康介君って推しメンとかいたの?てか推しメン私じゃないの?何?変わりそうって?どういうこと?説明して」
怖すぎだろ。口は笑っているのに目が笑ってない。
「あ、えーと実は俺はHappyエンジェルのファンだったんだ」
「そうなんだ」
なんか機嫌なおった?
「で?」
「えーと実はななみんが俺の推しメンなんだ!」
ちなみにななみんとは山下七海でみんなからはななみんと呼ばれている。黒髪ボブでゆきりんとは真反対の清楚系お姉さんだ。
俺は言ってやったぞ!あの神崎さんの前で。
「へーななみさんが好きなんだ。わかったよ。康介君は最前列のチケットをあげた私じゃなくてななみさんがいいんだ。ふーん学校が同じで連絡先も持っててこんなに親しいのにななみさんを選ぶんだ。」
「いや、ごめんって神崎さんも好きだよ。」
あれ、なんで俺は本人の前で好きとか言ってんの?てかなんで神崎さんこんなに怒ってんの?
「え、ほんと?」
「うん」
「でも2番目でしょ」
「いや、それはごめんって」
「まぁいいや。まだ時間はいっぱいあるし」
「ん?なんのこと?」
「なんでもない」
「所でさ康介君明日学校から一緒に帰らない?」
「いや、バレるからダメだろ」
「お願い!」
「普通に無理だし俺明日用事あるから」
「え、なんの?」
「いや、バイト入ったから」
「まさかあのバイト?」
「そうだけど」
「だめ」
「何が?」
「あのバイトはやっちゃダメ」
「なんでだよ」
「彼氏の振りするとかそういうのよくないと思うよ」
「でもあれで稼がないと俺生活苦しくなるし」
「それはそうだけど」
「てか神崎さん関係ないじゃん」
「関係あるの!!」
「そうなの?」
「うん!」
「いや、でも生活苦しくなるからあのバイトはやめられないよ」
「あ、そうだ!」
「どうしたの?」
「今度私が所属してる会社がモデルの募集やるらしいから募集してよ」
「なんで俺が。てか絶対受かんないでしょ」
俺は自分の顔が悪いとは思ってない、むしろいい方だと思ってるがそれは学校内とかの話だ。モデルとかのレベルになるとそこまでいい訳では無い。
「康介君なら絶対受かるよ」
「でも」
「受かって仕事来たらめっちゃお金貰えるよ」
「それは魅力的だ」
これについてはなんとも言えない。
「じゃあ募集してみて受かったら今のバイト辞めるよ」
「うん、康介君なら大丈夫だけどね」
「だからなんで神崎さんがそんなに自信あるんだよ」
「詳しい日程とかは後で送っとくね」
「ああ、ありがとう」
「ねぇ康介君この後暇?」
「暇っちゃ暇だけど」
「今から遊びに行こ?」
現在の時刻は午後3時。全然行けるな。
「いいぞ」
「やったー」
「ほら、早く行こ」
「そんなに焦るなって」
そしてこの後デートすることになった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます