第4話 お弁当
「おはよう、康介」
「よ、龍」
今日は金曜日で明日から休みだ。
「今日さえ乗り切れば休みだ。」
「今週も長かったなー」
などとどうでもいいような話をしていると神崎さんが入ってきた。
「珍しいな。神崎さんが学校来るなんて」
「龍とは違う世界の人間だしな」
「え、なんか今悪口言われたような」
神崎さんは学校に来てないがテストでは毎回上位に入っているにも関わらず龍は学校に来てるくせに毎回赤点回避できるかできないか位の所にいる。
「それにしても神崎さん可愛いよなー」
「ああ、そうだな」
「なんか喋りかけにくいというか」
神崎さんは学校にあまり来ないせいか友達がいないのでいつも1人で過ごしている。
「俺が話しかけてあげてー」
「じゃあ話しかけろよ」
「それは無理。さすがにチキる」
「俺らにとっては高嶺の花だもんなー」
「いや、康介なら充分釣り合ってると思うぞ」
「何言ってんだよ。相手はあの神崎さんだぞ」
「俺的にはお前かなりイケメンだと思うんだが」
「神崎さんぐらいになるともっとイケメンで金持ちと結婚するんだよ」
「そんなもんか」
「ピーンポーンパーンポーン」
あーようやく昼だ
「康介一緒に食べよーぜ」
「もちろん!」
するとそこに
「ねぇ康介君」
「ん?!!?」
「この後時間ある?」
「え、あるけど」
「じゃあちょっと屋上に来て」
「わかった」
「お前何したんだよ」
「いや、知らねーよ。とりま行ってくるわ」
「無事を祈ってるぜ」
「手を合わせるな」
そう言い俺は屋上に向かった。
「ふーーやっと話せる」
「あの、なんかようですか?」
「ほら、康介君も座って」
「失礼します」
「じゃあ一緒にお昼食べよ」
「え、なんで俺なんですか?」
「1人で食べるの寂しいじゃん。それに私友達いないから」
「わ、わかりました」
「じゃあこれ」
「え、」
俺はお弁当を渡された。
「まさか作ってきてくれたんですか?」
「もちろん!私料理得意だからさ」
「これを売ったらいったいいくら値段がつくのか」
「今食べてね」
「もちろんです」
俺はまず卵焼きから食べた。
「ん、めっちゃ美味しい」
「良かった」
「この煮物も肉巻きもすごい美味しいです」
「そんなに喜んでくれると作ったかいがあるよ」
「ねぇ康介君」
「なんですか?」
「連絡先交換しない?」
「い、いやさすがに無理ですよ」
「なんで?私の事嫌いなの?」
神崎さんの顔が暗くなる
「いや、大好きですけど、、、」
「えーー大好きなんだー」
「あ、間違えた」
「うふふ、嬉しい」
「ん?なんですか?」
「なんでもないよ。で交換してくれるの?」
「じゃあお願いします」
「はい、完了っと」
「じゃあこれからよろしくね」
「でも一つだけ。学校では話しかけないでください」
「なんでよ、いいじゃん」
「急に男子と喋りだしたら付き合ってるとかなってそこから話が広がっていって写真でも撮られたら大変なことになるからですよ」
「んーーー」
「うなってもだめだ」
「まぁ仕方ないか」
「じゃあそろそろ授業だし戻ろう」
「ちょっと納得いかないなー」
その後もしっかり授業を受けた。
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