第2話 まさか?

「はぁー昨日は最悪だったなー」

俺は膝の傷を見てそう言う。

「それ結構残るな」


そう、昨日膝を怪我して洗ってみたら結構傷が深くおそらく一生残るだろう。


「まぁあの女性を救えたから良かったじゃねーか」

「まぁそれもそうだな!」


とここで次の授業のチャイムが鳴る。

ちなみに俺と龍は同じクラスだ。

授業が始まり20分くらいした所でドアが開いた。


「すいません遅れました。」


そう言い入ってきたのは黒髪ロングで顔はとても整っており身長は160cmくらいでウエストが細い今や誰もが知る国民的アイドル(Happyエンジェル)でセンターをしている神崎紅葉

(かんざきくれは)だった。


「おーよく学校来たな。」

「はい、今日は早く終わったので」


そう神崎さんは今日も朝から仕事をしていたのだ。だから学校にはあまり来ない。


「じゃあ席につけ」

「わかりました」


神崎さんが席に着く時一瞬目があったような気がしたが気のせいだな。それにしてもなんか最近聞いたような。まぁテレビで見るしそれかもな。そして授業が終わり俺と龍は昼飯を食べていた。


「康介毎日購買パン1個だけどいいのか?」

「俺の家の事情は知ってるだろ?」

「そうだけど、」


俺は今中学2年生の妹と2人ぐらしをしている。3年前に両親が事故でなくなり余ったお金で俺と妹は暮らしている。


「いつ親の金が無くなるか分からないからな。毎日節約だよ」

「とかいいつつ昨日カラオケ付き合ってくれたけどな」

「まぁ半年に1回位息抜きしたい時もあるさ」

「で、まだあのバイトしてるのか?」

「当たり前だろ、今はそれしか収入がないしな」


あのバイトとはレンタル彼氏のことだ。このバイトは時給がいいがトラブルもあるので龍には心配されているようだ。


「トラブルには気をつけろよ」

「わかってるよ」


その後の授業も真面目に受け今日の授業は終わった。


「じゃあ、またあしたな康介」

「おう、じゃあな」


龍と別れ俺は家に帰った。


「ただいまー」

「お兄おかえり」


出迎えてくれたのは俺の妹で名前は荒木渚(あらきなぎさ)だ。


「今日の夜はなんだ?」

「今日はお兄の好きなカレーだよ」

「おーーやった。」

「じゃあ手洗ってきて、準備しとくから」

「ありがとう」


いつものように椅子に座り俺と渚は一緒にカレーを食べる。


「おーー上手い」

「当たり前じゃん。」

「いつも料理作ってくれてありがとな」

「いいって!てかお兄に作らすと食材がもったいないし」


最初の方は俺が作っていたのだか料理だけはセンスがなくて渚に作ってもらうことになった。と、そこで


「ピロン」

「ん?」


俺はスマホを見るとレンタル彼氏のバイトが入っていた。時間は明日の夜8時から10時か。


「渚、明日バイトで遅くなるから先に食べてていいぞ」

「うん、」


渚は寂しそうな顔をしていた。


「お兄バイト頑張ってね」

「ありがとう」


翌日

俺は夜の8時に待ち合わせのカフェの前まで来ていた。そしてそこに来たのはかの超有名な国民的アイドルの神崎さんだった。


「はーやっと話せる」

「え、えーと、どゆこと?」

「とりあえず今日はよろしくね」

「え、うん」


そこで俺は我に返った。これは仕事だ。しっかりしないと。


「ごめん、ちょっと戸惑っちゃって。じゃあ今日はどこに行くの?」

「んー?それは次の話でね❤」















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