第2話
とうとう目的地に到着!!
「よく来た、イッチ年生!さあ、グズグズしないで、はぐれないで、俺についてくるんだぞ!」
わあ…!!こんな大きい人初めて見た。
いよいよ、フォレスワーツなのね!
魔法。魔術。
あ〜、聞いただけでワクワクするわ!!
それをこれから何年も勉強するのよね?!
はあ…夢みたい…♪楽しみだわ。
建物の中に入る。
「ありがとう、エレグリー。ここからは、私が引率します。」
って、大きな男の人からキレイな女性にバトンタッチ。
「新入生のみなさん!この扉の向こうには、たくさんの上級生があなた達を待っています。まず、中に入ったら組み分けをします。私が名前を読み上げますので、呼ばれた生徒は前に出てきなさい。そこで決まった寮が、あなた達の家になります。」
少し長めな説明を聞いて、いよいよ扉の向こうへ!!
羊皮紙いっぱいに書かれた名簿らしきものを広げた先生。
新入生こんなにいるの?!
「セラフォイ・ローゼル!」
組み分け帽子は、迷いなく
「スムザロン!!」
と声高らかに言った。
「悪の道に堕ちた魔法使いは、みんなスムザロンだ。」
って隣の男の子に言われた。
悪の道??
それって、スムザロンに入ったら悪になるってこと??
次々に名前が呼ばれて、寮が決まっていく。
上級生たちは、拍手で歓迎してくれてる。
「ルーナ・シャローム!!」
私の番か。いざとなると緊張するなあ。
組み分け帽子を被ると、さっきまで即決だったのに悩み始めた。
「うーん…。実に難しい。誠実さ、優しさ、安らぎを感じる。」
えっ?!
や、安らぎ…??
聞いたことないけど?
「どの寮に入っても、やっていける素質は十分ある。だが、何か秘めたものを感じる。これが何なのか分からないが。うーん…。アクエラドール!!」
何か秘めたもの??一体何のこと?
私は、何を持ってるの??
食事が終わると、監督生と呼ばれる人が寮まで案内してくれるみたい。
「あの人ね、僕の1番上の兄さんなんだ!」
だから、組み分け帽子は、ロルアのことを知ってたのね。
『ロルアは、兄弟多いの?』
「うん!僕の上に、3人兄さんがいて、下に妹がいるのさ!ルーナは?」
『いいわね、賑やかそう!私も妹がいるよ!』
「妹とは仲良いの?」
『あまり良くないわ。あの子は私のこと…。ごめん、何でもない!(笑)』
いけない。言っちゃダメだった…。
初対面なのにこんなこと言っちゃダメよね!
私は、兄弟・姉妹がどういう関係なのか、どうあるものなのか分からない。
ロルアの兄弟を見てたら分かるかな?
「寮の部屋は、男女で別れてるからね。階段を上がって、左が男子寮、右が女子寮だ。
ここが談話室。寮内のミーティングや、先生方から全生徒への諸連絡に使うこともある。ここは、みんなの共用スペースだから、いつでも利用してもらっていいよ。ただし、汚したり、散らかしたりしないようにね。みんなが気持ち良く使えるようにね。
部屋は、2人1部屋。組み合わせは任せるよ。決まったら、この羊皮紙に名前を書いてね。」
1番大事なところは、任せるのね(笑)
2人1部屋かー。なかなか難しいわね。
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