第82話 詳細説明 シュウイチ編

 さっちんはちょっとお怒り気味だった。

まあその原因はさっきの俺の妄想暴走(?)であることは判っている。

だから収まるまでじっと大人しくしていた。


 ミルはどうしてこういう雰囲気になったのか判らず、ずっとオロオロしていた。

(当然だな)


「はぁ・・・・」と怒りを鎮めるかのように、深いため息を吐くさっちん。

そんなに深くため息を吐きだすと、幸福も一緒に吐き出しちゃうぞ?


 俺がそんなことを思っていると、さっちんは俺の顔を見て呟いた。

「幸福なんて元から無いですよ・・・

 シュウイチさんの『能力』としてあてがわれた時点で『ド不幸』ですからね」


 ひどっ! そりゃちょっと言い過ぎじゃないか?


「別に言い過ぎなんかじゃないですよ?

 判りました、話す順序を変えましょう!

 ロード・ブレーゲルについてはあの異常さだけ覚えておいてください。

 まずはシュウイチさんに世界の真理と、いかにシュウイチさん自身が

 『真理と相性が良くて恐ろしい存在』であるかを理解してもらいます!

 そしてその為に、私がどれだけ苦労しているのかを!!」


 え、なんでそうなるの? しかも『恐ろしい存在』って俺がか?

んなわけあるか。それより俺はロードの事や迷宮の事を聞きたいんだが?

ミルだって、どうして自分や姉のニルが関わっているか知りたいだろうに!


 とはいえ・・・・


 せっかくさっちんの怒りが収まってきていたのに、再度ぶり返えさせるような事をしたくない(できない)ので、そのままさっちんの話を黙って聞き続けた。


 ふ、小心者と呼んでくれ(w


 ちなみにミルはさっちんに気圧されたようで、ただただ頷いていた。



 * * *



 さっちんはまず3つの真理について説明し始めた。

1つ、感情は『力』である(以降『感情力かんじょうりょく』と表現)

2つ、同じ(もしくは似ている)『感情力』は引かれあい集まる

3つ、『異世界』は多数存在している 


「1つめは感情、つまり『怒り』とか『悲しみ』とかは、小さいながらも『力』

 であるということです。

 『感情力』は魂ともっとも関わりのある力で、魂と同じ世界に存在していて、

 たくさん散らばっているのです」


「あ、あの、『魂と同じ世界』って何処なのです?現実世界とは違うのですか?」

ミルが良い質問をしてくる。


「魂が存在している場所は、現実世界とは少しだけ違います。

 現実世界にもっとも近くにある、けど次元の薄壁一枚隔てた別世界に存在して

 いるのですよ。

 シュウイチさんには『精神側世界アストラルサイド』とだけ説明すれば通じますよね?」

 

「うむ!」

確かに俺には通じる。ゲームや小説とかでゴーストや精霊が存在している世界ばしょとしてよく設定されているからな。

(まさか本当に存在するとは思ってなかったけどな)


「『感情力』はこのテラクラムのみならず、次元の狭間にさえ存在しています。

 その理由については、この後で説明しますね」

 

「感情力って魂元素とは違うのか?」

今度は俺が質問した。


「魂元素はまだこれから神力でも何にでもなれる、この世界特有の全ての『元』と

 なる存在なので違いますよ。

 『感情力』は例えるなら・・・・「既に色を付けられた力」と説明すれば理解して

 貰いやすいでしょうか?

 怒りなら『赤』とか、憎しみなら『黒と赤』とかですかね」


 あ、なるほど。それなら少し理解できるな。

ミルも同様のようで頷いていた。


「多数存在する『感情を持つ生物』の中でも、特に人族は一時的に強い『感情力』

 を生みだしますが、直ぐ失せてしまいます。

 『感情力』を放出してしまうワケです。

 でもこれは正しいことであり、仕方のないことなのです」


「それは何故ですか?」

と、可愛く質問するミル。


「感情力は『魂の中央部(=心)』で作成されますが、人族は魂がとても小さい

 ので、感情力をめる事が出来ないからです。

 逆に放出せずに強い『怒り』や『悲しみ』の力を溜めてしまうと、

 その感情力は魂の中で増大していきます。

 そうなると精神や肉体に影響を与える大問題になってしまうのです」

 

 俺はそれを聞いてピンときた。


「つまり前世でいう『感情が爆発する』って事か?

 そうして罪を犯したり、精神を壊してしまったり、

 自らの生命を終わらせたりする事に繋がるってわけだな?」


「そういう事です。なので感情力を放出するというのは正しい事なのです。

 放出された感情力はしばらくして消失してしまうのが大半ではありますが、

 逆に消えない強い感情力もあって、それが各々へ散らばっていくのです」

 

 へー、知らなかった。

でも前世でオタク知識を持ってる俺からすれば、結構すんなり受け入れられるな。

早い話が『念』みたいなものだと思えばいいわけだからな。


「2つめは、『感情力』は同じ(もしくは似た)『感情力』と引かれあい集まる

 性質があるという事です。

 例えば感情がある生物同士であれば、人族に限らず

 「気が合う」「趣味が合う」

 同士でよく集まって一緒に行動したりしますよね?

 感情力にもそれと同じような性質があるのです」


 ふむ。つまり『同じ羽の鳥は集まる』とか『類は友を呼ぶ』とかのことわざがあるように、この『感情力』も同じ性質があるってことだな。


「3つめについては、シュウイチさんには今更ですね。

 『異世界』というものが存在するという事です。

 世界によっては龍族や魔物が存在しないなど、違いはありますけどね」


 確かに、3つめは異世界転生した俺には今更だな。


「この3つめで言いたいのは、

 ・異世界は多数存在する

 ・各異世界には並列世界(パラレルワールド)も多く存在する

 ・各異世界(並列世界含む)ごとに感情を持つ生物が多数存在する。

 ・各異世界(並列世界含む)で排出される感情力はとてつもなく凄い数である

 という事です」


 まあ、そりゃ凄い数になるだろう

俺なんかが把握できるはずもないくらい・・・


「並列世界???」

こちらは知らない言葉を聞いて、首をかしげる半吸血鬼美女

(見ていて和む♪)

その美女にさっちんが判り易く説明してあげていた。


「要は異世界が多数あり、それぞれの世界の『感情を持つ生物』がたくさん

 感情力を放出するから、あちこちに溢れているという認識でいいのか?」


「はい、それだけ判ってもらえたなら結構です。

 だからこそ、溢れた感情力はそれこそ何処でも・・・・異世界だろうと次元の狭間

 だろうと流れていくのです。そこでもしも・・・・」


 もしも?


「もしも、そんなにたくさん溢れている感情力を・・・

 神から見たら、あちこちに散らばっている小さな砂粒の力であったとしても

 使

 それは凄いことだと思いませんか?」


 そりゃ凄いかもしれないが・・・・って

「その流れでいくと、その存在って俺のことなのか!?」


「そういうことです!」




 ・・・・俺は自分の凄さを、少しだけ理解できた気がした


 

 

 * * *



 これで俺の話は終わりかと思いきや、まだ続いた。


「まだまだシュウイチさんは自身の凄さを半分も理解しておりません。

 なのでここからはまた、画像をお見せします。

 先に補足説明しておきますが、見せるのは過去の映像ですが

 先ほどのロードの映像と同じで、映っている存在の力については

 


「力を再現?それはどういう意味だ?」

俺は説明の意味が判らなかったので、さっちんに聞いた。


「映っている存在がという事ですよ。

 さっきシュウイチさんがロード・ブレーゲルから感じたとかも、

 私が再現させていたから感じたのです」


 そうだったのか。

「でも、なんでそんなのを再現させてるんだ?」

俺は当然の疑問をぶつけてみた。


「もちろん、その方が理解して貰えるからですよ」

そう言いながら、さっちんはまた超大型テレビのような画面を出現させた。


 画面に映っていたのは、地縛霊時の俺だった


「これはシュウイチさんの前世・・・・つまり諌山修一さんが亡くなって5日後の

 12月30日早朝の修一さんの姿です」


 そこには公園の外に出ようと何度も繰り返しては、公園外へ出た瞬間に公園中央に戻される地縛霊の俺が映されていた。

『怒り』とも『憎しみ』とも取れるキツイ表情をしていて、ドス黒いオーラを纏っていた。


 そうだ、確かこの時の俺は恋人たる彼女が来なかった理由を知った後だった。

だから俺はあのクソバカの事が憎くて憎くて、『見つけだして殺してやる!』って何度も公園の外へ出ようとしていたんだっけ。



 そうか、あの時の俺は端から見たらこんなんだったのか・・・・



「あ、あれが、ほ、本当に・・・・前世のシュウイチ様・・・なのですか・・・・?」

と、じっと画面の中の俺を見ているミル。

何故かすごく震えていて、冷や汗のようなものをかいているぞ?


「どうしたミル? 気持ち悪いか?

 まあ、あんな不細工の霊が怒った顔をしていたら当然だよな。

 許してくれ」


「いえ・・・・顔は別に・・・・

 そ、それよりあれがシュウイチ様だなんて、し、信じられません・・・・

 だ、だって・・・・このシュウイチ様からはその・・・・も、も、

 もの凄く・・・お、おお恐ろしい『負の力』が溢れ出ています・・・から・・・・」


 負の力? あのドス黒いオーラのような事か? それが凄く恐ろしい?

先ほどのロードの映像からは畏怖と不愉快を感じたけど、この映像の俺からは

多少の力は感じるが恐ろしいとか不愉快などは感じられなかった。

(昔の自分だからかな?)

むしろあのオーラなんかは、ちょっとだけカッコイイとすら思ってしまった。


「(本当に判って無いですね、シュウイチさんは!)

 さすがミルさん、誰かさんと違ってしっかり理解していますね♪

 ミルさんが『負の力』と呼んたあのオーラ、実は『感情力』です。

 修一さん自身が生み出している憎しみと、その憎しみに引かれて色々な場所から

 集まってきている憎しみや恨みなどの『黒い感情力の集合体』なのです。

 それらが巨大な力となって、シュウイチさんに纏わりついているのです。

 

 シュウイチさんがこれを全部取り込んで、ドス黒く染まってしまったのなら、

 と、

 これを見ていたシグリーシャ様は思っていたそうです」


 この映像はシグリーシャが見ていた記憶なのか。いやそれより

「この時の俺って、『神』が降臨してくる程の力を持つ霊だったのか?」


 俺の問いに、さっちんはいつもの冷たい目で言った。

「ようやくご自分の凄さが、少し判って貰えたようですね。

 ちなみにこのドス黒い『感情力』をシュウイチさんが仮に『念消力』に変換して

 無差別に周囲に振るったのなら、有に半径500メートル内にある人や建物を

 『消失』させてしまう程の威力があったのですよ?」


 そ、そうだったのか?

ぜんぜん自覚ありませんでした・・・・


「ですが、この後に奇跡がおきます。

 見ていたシグリーシャ様さえも口を開けて驚くほどの奇跡が!」



 ・・・・『奇跡』って、のことか?

まあ確かにそう言えるかもだが、俺にとっては「超ラッキーなお約束」だな。



 ・ ・ ・ ・



 ああああぁ!! そうだっ!

この後にその「お約束」が映されるのか!


「やめてくれさっちん!その映像をミルには見せないでくれ!

 恥ずかしいから!」

俺はさっちんに頼み込んだ!


 けど、さっちんは冷たく言った。

「いいえダメです!この後の事をミルさんに見せないと、シュウイチさんが

 いかに『凄い』のか理解して貰えないので!」


 そんなっ!

 

 俺は焦って再度さっちんにお願いしようとした時、画面には俺の記憶どおりに

ある人物が歩いてくる姿が映しだされた。


 その人物というのは、スポーツバックを抱えた制服姿の女子高生だ。

なかなかに可愛い女の子だった。

晦日(30日)だというのに、こんな朝早くから部活でもあったのだろうか?

 

 少し話は変わるが、日付が変わった頃に雪が降った。

さほど積もるほどではなかったが、でもそのせいで地面は濡れていた。


 そして冬だから寒い。濡れていた箇所は凍る。

早朝には眩しい朝日が射しこんではいたものの、地面にはまだ凍っている箇所がいくつもあった。



 ・・・・この後どんな「お約束」が起きたのか、もうお判り頂けただろうか?

(↑某 特務○関ネ○フ 最高司令官風)



 生きている時には一度もお目に掛かったことがないお約束の出来事が、

地縛霊となった俺の目の前で起きたのだ!


 女子高生ちゃんは、凍っている地面に足を滑らせて・・・・


「きゃっ!!」


 どすん!


 女子高生・・・・JKちゃんはお見事と言えるほど盛大にずっこけて、お尻を凍った地面に打ち付けていた。そして・・・・




 制服のスカートが捲れて、白いパンティーがモロに見えていた!!




 ちょうど間近にいた地縛霊の俺は、当然JKちゃんの『白いパンティー』に視線が釘付けになった!

(今まさにその時の行動が映されていて・・・・めちゃ恥ずかしい!!)


「ええっ!! 」

ミルが凄く驚いた声を上げた。


 いやミル、これは不可抗力であってだな・・・・

俺はミルに言い訳をしようとしたが、ミルは別の事で驚いていた


「シュウイチ様にまとっていたあれだけ巨大な負の力が・・・・

 ?そんな!!」


 え?

驚いたのって、その事だったのか?

 

「そうなんです。

 あれだけ周囲に纏わりついていた憎しみの感情力のほとんどが消失したのです。

 シュウイチさんはその凄さを全く理解してないみたいですけどね・・・・」

呆れ顔をするさっちん。


 え、そうか?

俺はそんな凄いことだとは思っていないのだが・・・・


 ちなみにその後JKちゃんは公衆トイレの手洗場に行って手を洗った後、スポーツバックからタオルを取り出して濡れたスカートとパンティーを拭きはじめた。


 そしてなんと、スカートを捲くり少しパンティーを下げて、丁重にお尻も拭きはじめたんだ!


 つまりは『半ケ○状態』になっていた。

俺はそれを間近で眺めていたんだ!(30cmも離れていない距離でな!!)


 初めて直接見た年頃の女の子の生半ケ○・・・・最高でした!


 今でも俺の大事な記憶として残っていて、たまに思い出すんだ♪

だってここから、地縛霊となった俺の『覗き見ライフ(?)』が始まったんだからな。


 また話が逸れたかもだが、つまりこんな可愛い青い果実の『お約束パンティー』やら『生半ケ○』等の魅力的光景を眺めさせて貰ったのなら、憎しみなんて(完全ではなくても)消えてしまっても不思議じゃないと思うって事だ。

いくらあのクソバカへの憎しみが強かったと言えどもね。

 

「やっぱり判っていませんね・・・・

 『憎しみ』というのは、人族の中でも一番強力といえる感情なんです。

 シュウイチさん自身の中にある憎しみの増大は抑える事が出来たとしても、

 纏わりついた憎しみの感情力まで消しさる事など、普通は無理なのですよ!」


 そうなのか?でも実際あのオーラは消えてるじゃんか。

「じゃあどうして、あのドス黒い感情力が消えたんだよ?」


「だからっ、シュウイチさんがっ、ご自分でっ、消したのですっ!

 自身から生み出した『感情力』でね!」

さっちんが俺の前まで来て、俺の額を突きながら言った


 俺が生み出した感情力?

え、俺のこの時の感情って・・・・


「もちろん『』です!

 つまりは下心です! エロです! ドエロです!

 シュウイチさんはあの黒いオーラを・・・・

 このテラクラムでなら、上級神にさえダメージを与えられる量の

 膨大な憎しみの力を・・・・


 !!


 シュウイチさんの巨大な魂力から生み出した性的欲望でね!

 これって、本当にとてつもなく凄いことなんですよ?」


 俺に指をさして指摘するさっちん。


 ミルも「シュウイチ様って凄いんですね!」と、俺を見て褒めてくれている。

(↑覗き見していた事で嫌われてなくてちょっとホッとした)



 けど正直、凄いと褒め称えられてもあまり嬉しくない・・・・

だって俺の凄さは『色欲』だなんて、カッコ悪いじゃんか(涙



「シュウイチさんが『念動力』と『夜目』を使えるのも、この『色欲』に

 よるものなのです。

 自分で生み出した『色欲』の感情力と、引き寄せられた『色欲』の感情力を

 集めて溜めて、念動力と夜目の能力へと変換させているからなのです」


 そ、そうだったのか・・・・

でもそう言われると、何となく覚えがあるな。


 念動力が初めて使えるようになったあの日、俺はエロ本を見たくてめくりたくてエロパワー全開で集中していた。

あの時俺の中に入ってきたと感じた『気』は、辺りに散らばっていた色欲の感情力だったという事か。


「そして『念消力』はシュウイチさんの魂底にずっしりと溜まっている『憎しみ』

 の感情力と、『色欲』の感情力をぶつけ合わせて出来る力なのです」


 おおっ! 念消力は凄くイメージできる。

とある大冒険マンガで登場した『メド○ーア』の呪文に近いという事だな!

まさに俺の『最終兵器ファイナルウェポン』として相応しいぜ!


 ・・・・それと、俺の魂底に『憎しみ』って溜まっていたのか・・・

まあ、アイツのせいで10年間地縛霊として過ごすハメになったのだから当然か・・・・


「結局、全てはシュウイチさんの『魂力』が大きいからこそですね。

 そして今現在シュウイチさんは新たに『魂元素』も取り入れるようになり、

 さらに大きくなっていってます。

 その為に私がシュウイチさんに取り込まれた『魂元素』を、神力や精霊力へ

 変換調整してあげているのですよ?」


「そんな事までしてくれてたのか。でもなんで?」


「シュウイチさんを『人のまま』で居させる為ですよ。

 例えばたくさん取り込んだ魂元素をむやみに神力に変換して、魂のほとんどを

 神力で満たしたのなら、シュウイチさんなら魂力の強さも凄いので、この世界

 で本当に『神に近い存在』となってしまう可能性があります。

 そうしたら今有しているかもなんですよ?」


 なん・・・だと・・・!!

「つまりそれって、『エッチ』に興味が無くなるという意味か?!」


「もちろんそうです。

 行為をするのは、あくまで後継者を作る時だけの『作業』となりますね」


 嫌だ!絶対そんなエッチは嫌だ!

好きな相手としたい時に出来ないなんて、そんな存在に絶対になりたくない!!


「まあそうでしょうね。

 かといって『魔力』をいっぱいにして『魔王』に近くなると、今度は美女でも

 神族や神族側に属していたり敵対された場合は、容赦なく惨殺する存在となって

 しまう可能性があります。

 何故なら『冷酷非情の魔王』というのが、歴代魔王に多かったからです。

 シュウイチさんもそうなってしまうかも・・・・」


 嫌だ!絶対にそれも嫌だ!

神族側の美女達を殺すだと?つまり女神とか巫女とか神官とかをか?

そんな勿体ない事してたまるか!それなら性奴隷にするよ!


「まあそういうことで、私が管理しているワケなんです。

 他にも当然シュウイチさんに危険が及ばないように『危険察知能力』として

 常に警戒しておりますし、こうしてネットルーム内ではこの世界の説明や

 話相手として努めているのです。(他にもまだありますけどね)

 

 どうです、判って貰えましたか?

 私がどれだけ苦労しているのかを!」 



 『ででーん』と、俺の目の前で腕を組んでふんぞり返るさっちん。



 確かにそれは苦労しているだろう。

そこまでの事をシグリーシャから指示されて、実行していたのか。

本当に感謝しかない。


「どうやら判ってもらえたようですね、シュウイチさん。

 ならばが高いです!『ひかよろう!』」


「ははぁ~!!」

俺はさっちんの前で平伏せたのだった。






 ちなみに・・・・(このあとのオチ)






 さっちんはずっと冒険者風の格好だ。つまりミニスカートである。

顔を上げたとき、つい見えてしまった『白い布』をガン見して・・・



 さっちんに顔を蹴られたのだった(w 





 **********

 =作者あとがき=


 作者の獰猛死神です。読んで頂いてありがとうございます。


 この話で自分が考えていた主人公設定をほぼ全て書きました。

 長くなったので2つに分けようかとも思ったのですが、

 ここで一気に書かないとまたちんたら時間掛かりそうだったので・・・・


 長くなってスミマセンです。



 作者はチキン野郎ですので、誹謗の類はご遠慮下さい。

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