第51話 『力』を取り戻そう! 1

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 名前:シュワン・フォン・ジャスティス(諌山修一)

 年齢:15  性別:男  

 称号:シグリーシャの使徒

 神法レベル :5 (最大9)

 神法  A=エリアの略 EX=エクストラの略 【】=修得済

 LV1:【ヒール】【クロック】【スパーク】【ライト】【クリーン】

 LV2:【Aヒール】【シールド】【クイック】【プロテクション】

     【カウンターマジック】【ターンアンデット】【サイレンス】

     【センスライ】【サーチ】【バインド】

 LV3:【ハイヒール】【ハイプロテクション】【ハイカウンターマジック】

     【キュアパラライズ】【キュアポイズン】【ホーリーショット】

     【ホーリーウェポン】【ディスペル】【ソナー】

 LV4:Aハイヒール Aプロテクション Aキュアパラライズ

     Aキュアポイズン Aカウンターマジック【エアウォーク】

 LV5:【EXヒール】 EXプロテクション

     EXカウンターマジック フライト クリエイトフード

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 そうだった。俺は今『憑依』が使えない。

俺が地縛霊の時にどのように『憑依』を使っていたかと言うと・・・・


 超簡単だ。単に対象相手の中に「入る」だけだった。


 そうする事で、相手を簡単に「乗っ取る」事が出来た。

乗っ取るってことは、その人と「同化」するみたいなもので、

意識すると乗っ取った人の記憶とかも見る(知る?)事が出来た。


 で、今はというと・・・・

霊じゃなくなっているから、当然使えない。


「・・・・言っておきますが、簡単に相手を乗っ取れるのは修一さんだからです。

 修一さんの見てた『恐怖シリーズ』等の映像では、霊に取り付かれた人は

 なんか痙攣しているような人が多かったですよね?

 あれが普通なんですよ・・・・本来の魂と入ってきた霊とが、身体の所有権を

 奪い合っているから、あのようになってしまうのです。

 修一さんは魂力がずば抜けて巨大でしたので、あっさりと相手を乗っ取る事が

 出来たのですよ?」

と、説明してくれるさっちん。


 うーん、いろんな所で俺の魂力の大きさって活躍してくれてたのね・・・・(汗


「それでですね、修一さんに『憑依』をまた使えるようになってほしいと

 考えたのはですね、別に相手を乗っ取って欲しいからではありません。

 ・・・・転生した今となっては、どうせ乗っ取りは出来ませんし。

 その『憑依』は相手の「考えや記憶」を知る事が出来ましたよね?

 それが出来ると、修一さんにとっていろいろと「役立つ」と思ったから

 なんです」

そう、さっちんは説明してくれた。


 うん、確かに「役立つ」と俺も思っていた。

例えば、これはゲームとかに多かった展開だけど

見ていて『もどかしい』と思う場面がよくあっただろう?


 ==== よくある もどかしい出来事 ==== 


 男主人公:「明後日からの臨海学校楽しみだな!

      ところでさ、明日の準備休みはどうするの?」

 女ヒロイン:「私は明日は・・・その・・・買い物に行こうと・・・」

  ↑実は男主人公が好きで、彼の好みの水着を買いに行こうと思っている。

   なので、明日の買い物には彼にも付き合ってほしいと考えているが、

   恥ずかしくてなかなか言い出せない。

 女ライバル:「あ、あたしもう臨海学校の準備終わってて暇なんだ。

        良かったら明日カラオケでも行かない?」

 男主人公:「そうか・・・・

       (女ヒロインを遊びに誘おうと思ったけど、予定あるなら

        仕方無いか)

       オッケー、カラオケ付き合うよ!」

 女ヒロイン:・・・・(何も言えず俯いたまま)


 エンディング→男主人公は女ライバルと結ばれて結婚。

        女ヒロインはゲームでよく出てくる憎まれ役の

        にされて、不幸エンドになる


 ==== よくある もどかしい出来事 終了 ==== 


 という感じの展開がさ。

ゲームをやっている俺らからすれば、

「なんて鈍感な主人公なんだ!」

「もっとヒロインがはっきり誘えよ!」

とか思って、もどかしくてイライラするわけだ。


で・・・・だ。ここでもし『憑依』を使えて相手の考えが読めてたら・・・・


 ==== よくある もどかしい出来事 改善版 ==== 


 男主人公:「明後日からの臨海学校楽しみだな! 

       ところでさ、明日の準備休みはどうするの?」

 女ヒロイン:「明日は・・・その・・・買い物に行こうと・・・」

 男主人公 :(買い物?どこへ誰と一緒に?

        よし、『憑依』!

        おお、俺と一緒に買い物に行きたかったのか。

        しかも、こんなHな事まで期待してくれてるのか!)

 女ライバル:「あ、あたしもう臨海学校の準備終わってて暇なんだ。

        良かったら・・・・」

 男主人公:「あ、悪い。俺は女ヒロインと買い物に行くから。

       じゃあさ、明日一緒に買い物に行こうぜ!」

 女ヒロイン:「え、あ、うん!」


  ~ 翌日 ~

 男主人公:「これなんか似合うと思うよ!」

 女ヒロイン:「そ、そっちのはいいけど、

        こ、こっちの紐みたいなのは・・・・ちょっと・・・大胆すぎない?

        ・・・恥ずかしい・・・」

 男主人公:「そんな事ない、どっちも凄く似合うよ!

       ・・・・こっちの紐のほうの代金は俺が払うからさ。

       このあと・・・・俺の部屋でじっくり見せてほしい」

 女ヒロイン:「え?あっと、えっと、その・・・・うん(顔真っ赤)」


 その後・・・・

   →男主人公の部屋で女ヒロインは紐水着を披露。

    男主人公は女ヒロインをすごく褒める

   →2人はいい感じになり、そして結ばれる。

    女ヒロインが密かに望んでいた展開になる


 エンディング→女ヒロイン妊娠&男主人公と結婚。

        両者ハッピーエンド!


 ==== よくある もどかしい出来事 改善版 終了 ==== 

 

 ってな感じに改善できるわけだ!

この『憑依』さえあれば、ああいった時に考えを覗けるからいいよな。

相手がHな事とか望んでいたとしたら、それを実行する事も出来るし。


 うん、地縛霊の時からずっと便利だと思っていたんだ!

絶対にまた使えるようになりたい!


「いえ、私は別にそういう場合を考えて言った訳ではなくて・・・・

 危険だったり悪どい考えをしている相手に対して『憑依』を使えれば、

 それらに対処できるだろうと考えたからで・・・・」


 俺の考えを読んだのか、訂正してくるさっちん。

しかし、俺にとってはこっちの場合で使える方が絶対重要だ!


「やる気が出てきたぜぇ!

 さぁさっちん、どんな修行でもドンと来いだぜ!」 


「はぁ・・・・まあ別に、修一さんらしくていいですけどね・・・・」

もう慣れたのか、呆れてもすぐ立ち直るさっちん。


「では、修行をはじめましょうか」

「おうともさっ!」


 さあ、絶対にもういちど『憑依』を使えるようになってやるぞ!



**********

=作者あとがき=


作者の獰猛死神です。読んで頂いてありがとうございます。


文中の「霊に取り付かれた人は痙攣~」とかは、当然作者の妄想です。

信じないで下さい。

あと「もどかしい」って思う展開って、ホントよくありません?



作者はチキン野郎ですので、誹謗の類はご遠慮下さい。

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