第49話 我が相棒たる・・・・ 4

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 名前:シュワン・フォン・ジャスティス(諌山修一)

 年齢:15  性別:男  

 称号:シグリーシャの使徒

 神法レベル :2 (最大9)

 神法  A=エリアの略 EX=エクストラの略 【】=修得済

 LV1:【ヒール】【クロック】【スパーク】【ライト】【クリーン】

 LV2:Aヒール 【シールド】 クイック 【プロテクション】

     カウンターマジック ターンアンデット サイレンス

     【センスライ】 【サーチ】 【バインド】

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「ぜぇ、ぜぇー、はぁー」

特訓で少しは痩せたと思うが、まだまだデブっているからちょっと走っただけで息が上がってしまった。


 息が上がった理由はそれだけじゃない。シールドの神法だ。

このシールドが、ある意味使えてある意味使えないんだ。


 何しろこのシールド、盾の大きさに比例して

しかも盾の存在を忘れたら、その時点で盾の効果は消えてしまう。


 俺は1mの円のシールドを作成してそれを敵の方に向けて走ったわけだが、それでも20kgぐらいの塊を持ったまま走っている感じだった。


 うん、今後このシールドはある意味「」として使い、あとはプロテクションを駆使して戦うスタイルにしよう。


 さて、そんなんで矢を放つ敵を探して、ようやく居たと思われる木々の近くへ来たが、その敵が見当たらない。見つからない。

もう1人もダークエルフだと思うが・・・・

いや、1人と決め付けるのはマズイか?


 左手を顔と首をガードする形にして相手を探すも見つからない。そういえばこの場所近くに来た途端、矢の攻撃も止んだ。


 矢の在庫が切れたから逃げた・・・・とか?


 すると、上から何かが落ちてくる気配がした。

俺は上を向いて確認しようとしたが、これがまずかった!

右から「ピピピピピ!」と強い警報音!


 俺は即座に右を向きながら少し下がって、「我が管理神よ!」とパスだけつなげた。

俺がすこし前にいた場所の上から弓と矢筒が落ちてきて、その奥からエルフが現れてレイピアを持って俺を突き刺そうとしていた。

俺が上に気を取られていた隙に、右側面の茂みから出て俺を刺すつもりだったわけか!


 エルフがレイピアで俺の心臓を突き刺そうとしたが、俺はとっさに左手でガードした!あぶねえ!

左手の上腕中央にすこし剣が刺さった痛みがあったが、プロテクションのおかげかさほど深くは刺さってない。

けど、たったこの一刺しでプロテクションの赤いコーティングが壊されてしまった。


 俺はこのままレイピアを奪ってやろうと思ったが、即座に刃先を引かれて下がられてしまった。くそー、敵は戦い方が上手い。


 けど俺も即座に(プロテクション)(ヒール)と強く念じた。

再度赤いコーティングが掛かり、また左手の刺し傷もすぐ修復される。

さあ、これで仕切りなおしだ!


 正面のエルフを見る。ダークエルフではなく普通のエルフのようだ。

金髪を三つ編みしていて、こちらもなかなかの美人だ。

木のような胸当てにマントをつけていた。


 エルフはこちらにレイピアを向けつつ、そのレイピアの切っ先を見ていた。

俺も釣られてすこし見てしまったが、先端の少しだけが赤くなっていた。


 そのあとでエルフはこちらをキッっと睨んだ後、レイピアを持っていない左手で自分の肩を揉みはじめた。

なんだ?さっきの俺の防御で肩でも痛めたのか?


 するとエルフは猫のように少し丸くなったかと思うと、左右に移動しながら俺に向かってきた!俺もとっさに構える!


 エルフはまた肩に手を当てていたが、なんと

さっきのリアクションはこの布石か!


 マントを左手で払うと、俺の顔面に向けて何かが飛んできた!

と同時に、から「ピピピピピ!」との強い警報音!


 俺は顔面へ飛んできたものを防ごうとはせず、少ししゃがんでさっちんの警報を信じて正面下を見た。

バシィ!とおでこに当ったのは胸当てだった。プロテクションのおかげでぜんぜん痛くないけどな。


 それより正面下を見ると、両手でレイピアを持って両膝を曲げて俺を見ているエルフと目が合った。

彼女は少しだけ驚いた顔をしたが、すぐまた睨んだ顔に戻して俺を突き刺そうと、両腕の力と両足のバネを活かした『突き』をしてきた!

 

 しかし、俺は冷静にその剣先を右手で逸らし、プロテクションの掛かった頭で突っ込んできた彼女のおでこに頭突きをした!


 ゴチン!!


「ぐっ!」

そういってレイピアを手放して倒れたのは、もちろん彼女のほうだった。

そして、このチャンスを俺は逃さない!

「バインド!」

光の紐が彼女を縛りつけた。 


 ・・・・


 俺は残心を忘れず辺りを警戒していたが、もう大丈夫のようだった。

警戒を解いて、その場にへたり込む。


 危なかった。いろいろとホントに。

さっちんの警報が無かったら、俺は虚実でいう「虚」の攻撃に引っかかって

負けていただろう。さっちんに感謝だな。


[そうでしょうそうでしょう!私すごいですから♪]

と、また鼻高々に言ってくるさっちん。

・・・・確かにすごいけど、この自画自賛さえなければね。


 俺は改めて捕らえたエルフを見た。

痛みが引いたのか、彼女は凄いキツイ目で俺を睨んできた。

でも、俺は怯まない。ちゃんと戦いで勝ったのだから。


 彼女を観賞し、真っ先にかわいそうと思って胸の上下の紐を外してあげた。

だって、からね。理由は察して欲しい。

俺の顔と外された紐を見た彼女は顔を赤くして、「ムゴー!ムゴー!」と何か叫んでいたが、口も拘束されているため何を言っているか判らなかった。


 俺はそんな彼女を肩に担いだ。ダークエルフの場所まで戻るためだ。

彼女は暴れたが、彼女のスカートの上からお尻を撫でて、

「それ以上暴れるなら、?」

と言ったら大人しくなった。


 ダークエルフの所へ戻り、エルフを隣りに置いてあげる。

お互いがお互いを見て「ムゴー」「モゴー」と何か言いあっていた。

まあ当然、口をふさがれているので言葉になってなかったけどね。


 俺は拘束されている2人の美人エルフを見ながら考えていた。

2人は俺を見て、これから起こるであろう事態に緊張しているようだった。


 さて、ここからが本題だ。

俺は再度また、前世の一億人の同志に問いたい事がある!


 異世界に転生して、命がけの戦いに勝利して相手を拘束したとする。

そして相手が自分好みの女性だった場合・・・・


 その


 これは転生モノで直面する課題のひとつと言えるだろうな。

人によって当然回答は違うだろう。


 でも・・・・


 今、俺の目の前に美人のエルフとダークエルフがいる。

見たい放題、揉みたい放題、触りたい放題。

そして・・・・ある意味「合体」も可能な状態だ。


 この光景を目の当たりにして、耐えられる男が何人いるだろうか?



 俺は・・・・






 ・・・・







 当然、耐えらません!!


 けど、さすがに嫌がっている相手に無理やりってのは気が引ける。

なので最後まではしないけど、ある程度のエッチはさせてもらう。


 これが俺の出した結論だ。

もっとも、次に同じ目にあった場合は遠慮も容赦もしないけどね。

 

「さて、可愛いエルフちゃん達♪」


 ビクッとする2人。

そういえばさっきは見てなかったが、エルフのほうの下着は

樹木の色をした布を巻いているようだった。

縛られた状態で無理に動こうとするから、自然に捲れて見えてしまった。


 下着はダークエルフほどの魅力はなかったけど、そこから見える生足は

けっしてダークエルフの魅力に劣ってない!


 さあ、じゃあちょっとだけ「にゃんにゃん」させてもらおうか!

♪(『あの子』ならぬ)エルフと スキャンダル!

なんつって!(笑


 そう思って2人に手を伸ばす!

すると・・・・











 ・・・・急に2人が、土になって崩れてしまった!



 ・・・・



 ・・・・



「はい、ここまでですね。実戦訓練ご苦労さまでした♪」

と、さわやかな笑顔で言ってくるさっちん。




 ・・・・


 ・・・・


「さぁあああっちーーーーーん!!!!!!」

俺は心の底から恨みめいた声をだして、さっちんの名を叫んだ!


「修一さん、私は言ったはずですよ?

 良い事があるかもって。

 それに忘れてるかもですが、あれは私が作った擬似ゴーレムですよ?」


 ・・・・そうだった。

そうだったけど・・・・あと10分、いや5分でいいから待って欲しかった!



 俺はあの2人・・・・特にバインドしたダークエルフの胸を思い出して・・・・


 

 直で見なかった事と揉めなかった事を、凄く後悔した。




**********

=作者あとがき=


作者の獰猛死神です。読んで頂いてありがとうございます。


実際にこの世界のオタクが異世界に行ってこの状況になったなら・・・・


多分、99%が我慢出来ないでしょうね(笑


作者はチキン野郎ですので、誹謗の類はご遠慮下さい。

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