第45話 覚えておこう獣女神の名を!

 さっちんが、改めて俺に神法について説明してきた。

「修一さん、改めて神法について説明させてもらいますが、

 実はこの世界では崇める神によって、使えるようになる神法が

 変わって来ます」


 ?? 俺はどう意味か判らなかった。

「それは、その神「特有」の神法が使えるとかではなく?」


「はい、例えば獣人が信仰している女神に

 獣女神ジュウメガミニャトラチチ様という方が

 居「ニャトラチチ!!」る・・・・」


「ど、どうしたんですか一体?」

興奮した俺の声に、びっくりするさっちん。


 どうしたも何も、名が「ニャトラチチ」だろう?

「名は体を表す」という言葉がある。

俺は今その名前を聞いて、すごく興奮してしまった。

だって、獣の女神で「ニャ(猫)トラ(虎)チチ(乳)」だぜ!?


 うむ、きっとこんな感じの女神様に違いない。

  ・髪は金色で先端が黒。そして短髪

  ・背はやや低め。といっても160cmくらい

  ・耳の形はネコ耳(←ここがニャ(猫)部分)

  ・乳はボイン。虎柄ブラジャー常備

  ・お尻も大腿部も大きめ。虎柄パンティー常備

  ・シッポ有。当然トラシッポ。器用に動く(←これは俺の希望)

  ・基本「体」は人で、腕の肘から先、足は膝から下の一部に獣毛有

  ・語尾に「にゃ」とつく(←ここもニャ(猫)部分)

  ・多少(胸揉まれたりとか)の事は気にしない性格(←これは俺の願望)


「・・・・驚きました・・・・」


 あれ、さっちんの冷たいクズを見るような視線とかが無い?

むしろ鳩が豆鉄砲を喰らったようなびっくり顔をしていた。


「いえ、合っているんです。ほぼ全部。

 今修一さんが想像したとおりの姿が、ニャトラチチ様です」


 おおマジっすか!

よぉし、俺の想像力も凄いもんだな。

ぜひともお仲間にして一緒に冒険したいものだ。当然エッチありのな。

よしさっちん、ニャトラチチ様とのフラグを立ててくれ!


「私にそんな運命を決めるような力なんてありません!」

と、怒った猫のように答えるさっちん。


 ち、使えないぞさっちん。

せっかく楽しい冒険仲間が出来ると思ったのに。

たとえば一緒に冒険の旅に出てさ、戦闘が終わった後とかに・・・・


 *** 以下 修一の妄想モード ***


 俺:「お疲れ!」←そういいながらボインのお胸を揉む

 ニャ:「にゃにゃ!胸を揉みながら言うなにゃ!」

 俺:「今の戦闘凄かったな。さすがニャトラだな!」←両手で続行中

 ニャ:「当然・・・にゃ!あんっ、にゃ!お前いいかげん・・あっ・・・・するにゃ!」

 俺:(手を放して)「さ、飯にしようぜ!」

 ニャ:「ご飯!早く行くにゃ!」←既に揉まれた事を気にしてない


 *** 妄想モード 終了 ***


「・・・・神をそんなエッチの為に仲間にしようとは、ホントこの人はもう・・・・」

おでこを抑えて頭を振るさっちん。

いかにも「やれやれ」って感じのポーズ全開だ。


 まあ呆れられるだろうな。けどどうしても想像してしまうんだ。

だって、この獣女神様の容姿ってよく俺が描いてた冒険パーティー仲間の

イメージにぴったりだからな。職業は全く違うけど。


 たぶんテーブルトークRPGとかウィ〇ードリィをやった事がある人なら、

一度は想像した事はある。と、俺は思っている。

いうなれば「自分だったらどんな仲間をパーティーに入れたいか?」ってさ。


 そして俺は断言する!

男の大半は、「自分以外は全員理想の女性で固めるパーティー」を想像したはずだ。

俗に言う『ハーレムパーティ』ってやつを。


 何を隠そう、かく言う俺もそんなパーティを想像していた一人なのだ。


 俺が考えていたパーティーは俺含めて最大9人。

当然仲間は全員プロボーション抜群の美女。

まず俺自身は双剣の使い手でリーダーって設定だった。

そして俺のパーティーメンバーが

・黒髪&和服で刀の達人(刀剣士もしくは侍)

・黒髪&巫女衣装で護符の使い手及び回復の達人(当然巫女)

・黒髪&くのいち衣装で諜報や武器投擲を得意とする忍(当然忍者)

・金髪で白いローブが似合う回復&防御担当の巨乳聖女(当然聖女そのまま)

・ちょっとだけ褐色で腕輪が似合う踊り子風な魔法使い(大魔法使いとか賢者)

・耳の長い亜人(つまりエルフ)で細剣と弓と精霊術の達人(精霊術師)

・銀髪で槍と盾を持ち、攻も防も回復もこなす女神(戦女神(ヴァルキリー))

・ネコ耳で盗賊技能を持つ、明るくてマスコット的な獣人(当然盗賊)


 ふ、我ながらよくこんな都合のいいパーティーを考えてたもんだ。


 けどやっぱりさ、白いローブ姿で巨乳の「聖女」とか、

くのいち衣装でチラリズム全開の「忍者」はメンバー必須にしたいね。

余談だけど、俺は巨乳でなければ絶対に「聖女」とは認めんぞ!


「・・・・本当にアホですね」と冷たい声でいうさっちん。


 何を言う?判ってないな、さっちん。

聖女っていうのは、

 「美女」+「巨乳」+「乙女(純潔)」+「純心(天然も有)」

が必須だと昔から決まっているんだ!

悪の聖女でも、前半2つは必須になる。

でないと、胸元にあるホーリシンボル(十字架)のシーンで

漫画家さんやイラストレーターさんが読者の気を引く色っぽい絵が描けないじゃないか!!


「はいはい、何が言いたいのかよく判りませんが、修一さんが聖女に

 こだわりを持っている事は判りましたよ」


 投げやりに答えるさっちん。

ちくしょう、今度たっぷり講習してやらねば!


「結構です! 話がそれてしまいましたので戻しますよ?

 とにかく、ニャトラチチ様という女神がおられるのですが、

 彼女、元は獣人の冒険者でした。

 その強さと神への貢献が認められて、主神から神核化を許可されて、

 神へと進化しました。その為、多くの獣人から崇められています」


「ふむ、この世界の女獣人版ヘラクレスって所かな?」


「そんな所です。それで彼女は

 ・クイック(素早さアップ)

 ・ホーリーウェポン(武器威力アップ)

 などの神法は得意でしたが、回復系の神法は苦手でした。

 苦手というより、使わないから得意ではなかった感じでしょうか?

 なので、彼女を信仰しても回復神法は初級の「ヒール」だけしか

 基本覚えれません」


 げ、マジか。

でもそれじゃあニャトラチチ様って信仰する価値なくね?


「そんな事はないですよ?

 神法レベルが低くても使える神法が多く、また神力量が少なくても

 力を貸して下さいますからね。

 基本的に神力が少ない獣人達にとって、それは凄くありがたいんですよ。

 そもそも怪我や傷を負わなければいいだけですし、ポーションとか

 他にも回復手段はありますから」


 なるほどね。

まあとりあえず、ニャトラチチ様の名前は覚えておこう。

ただ、彼女は一例で挙げた女神なんだよな?

となると、俺が神法を使う為に信仰をする神は誰になるんだ?


「何言っているんですか、修一さん。

 居るじゃないですか。修一さんがよく知っている万能の神様が!」


 へ?

えーと、彼女の力を借りていいって事?

さっき面接で直接社長に雇ってうんぬん言っていたじゃないか!

彼女は正に「会長」に当たる存在だぞ?


「修一さん、せっかくを持っているんですよ?

 こういう時に使わずしてどうするんですか?」


 ふ、どうやらこの世界も基本はってことらしい・・・・

ならば、遠慮なく使わせてもらおうか!




**********

=作者あとがき=


作者の獰猛死神です。読んで頂いてありがとうございます。


さあ、ようやく修行が再開できそうです。

どうしても、書いていると脱線が多くなってしまいます。

作者たる自分の性格です(笑


作者はチキン野郎ですので、誹謗の類はご遠慮下さい。

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