第40話 いつかは露天風呂追加を!
俺はさっちんに受付まで連れてこられた。
「さ、修一さん。
パネルから「階追加」を選択してください。
本日今だけは特別に無料になっていますので」
俺は言われたとおり総合受付にあるパネルを触れて、その中の「階追加」を押した。するとメニューから項目が出てきた。
その一番上に
・特訓部屋 無料 今回のみ
との表示があった。
特訓部屋ね。
まあ、これからいろいろ特訓みたいのを実施するのだろう。
これを押そうとして・・・・
ふと、押す前に他にはどんなのがあるのかなぁ~と、
気になったので見ていった。
・畳部屋(押入+布団付) 20万円 *現在利用不可
・洋風部屋(ベッド・クローゼット付)
50万円 *現在利用不可
ふーん、これは普通の部屋を追加って感じだな。
まあ、ネットルームに興味はなく普通の部屋を欲しがるお相手もいるだろうからな。
・檜風呂部屋 20万円 *現在利用不可
・バスルーム(ベッド付) 20万円 *現在利用不可
バスルームの(ベッド付)っていうのは、そういう目的のバスルームか。
うむ、やっぱりエッチと風呂は切り離せない(俺持論)ものだからな。
ほかにもいろいろあったが、俺が注目したのが
・混浴露天風呂 1000億円 *現在利用不可
高い!さっきまでとは値段のケタが違う。
しかし・・・・いい響きだよなぁ。「混浴」って。
エロゲーや18禁DVDのタイトルとかにもよく使われるよな。
何万人の男が想像したことだろうな。
綺麗な星空の下の露天風呂で・・・・
こう、タオル一枚だけでは隠しきれず、きれいな背中と大きいお尻丸見えで風呂の淵に座っている美女と遭遇できる事を。
こう、風呂の中で同じくタオル一枚だけで前を隠したナイスバディの美女と運よく遭遇して、テレながら一緒に入る露天風呂を。
けど、そんな幸せな遭遇なんてまず無い。
ましてその相手が、ナイスバディの美女だなんて尚更だろう。
しかぁし、無いなら作ればいい!
俺はそれが可能な世界に転生したんだ!
そういう相手をたくさん見つけて、お金を貯めてこの階を作って、
先に入って貰っていて、俺が入るとそこにはそう・・・・
・巨乳を浮かべて入っている人族の女性
・風呂の端で翼を広げて休んでいる有翼人や天使
・凹凸はすくないけど美しいエルフと凹凸がすごいダークエルフが
並んで入浴
・しっぽをふりながら泳いでいる猫人族や犬人族
そういう光景を、俺は作って見ることが可能なんだ。
くぅ~!これを桃源郷と言わずして何と言う。
俺はそんな中に入っていくんだ。
そして、両手を翼のように広げて風呂の中に飛び・・・・
「妄想の翼を広げてないで、早く押して下さい。
そういった事を可能にする為にも、特訓するんですから」
・・・・半目で俺を見ていたさっちんに、妄想を中断されてしまった。
さっちん、空気を読んでくれよぉ・・・
それにしても、なんで現在利用不可なの?
まあ、お金が無いのは判るんだけどさ。
でもそういう場合、「お金が足りません」とか表示されないか?
と、隣にいるさっちんを見る。
「はい、これはネットルームの条件
『⑬お相手を1人増やす度に、ネットルームの空間が5㎥ずつ増える。
お金でルーム改造も可能』
に関係します。
お相手さんを1人増やすと上の階に5㎥貰える特典になるわけです。
畳でいうなら8畳より大きい部屋ですね。
つまり、今はお相手さんが居ないので利用不可になっています」
なるほどね。
相手を見つける度に階上にワンルーム(5㎥)プレゼントするから、好きなのを選んでくれって感じなのか。
「その5㎥に入る内容であれば安いですが、それを上回る面積が
必要な部屋の場合、その分割り増しで高くなります。
露天風呂の場合、風呂だけではなくそこから見える範囲の空間も
可能な限り再現されますので、その分高くなってますよ」
そういう事なんだ。どおりでべらぼうに高いわけだ。
けど、可能ならいつかは購入したいよな。
さっきの妄想が実現できたら、男としてどんだけ幸せなことか。
そう考えながら、俺は「特訓部屋」を選択し決定ボタンを押した。
さて、妄想に浸るのはここまでだ。
これからはちゃんと特訓して、後にそなえないとな。
この後対峙する、シュワンの親兄弟に。
「さあ、行きましょう!」
俺はさっちんに連れられて、エレベータの前に行った。
**********
=作者あとがき=
作者の獰猛死神です。読んで頂いてありがとうございます。
いくつか修正しました。
・「亜人族」を入れ忘れていたので追加しました。
・ネットルームの条件
5mずつ→5㎥ずつ に変更(というか書き間違ってた(汗))
ここから特訓して、そしてシュワンの過去を見た後に
シュワンの親兄弟との面あわせの予定になっています。
作者はチキン野郎ですので、誹謗の類はご遠慮下さい。
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