第21話 知らなかった俺の凄さ

「魂力とは文字通り魂の力、つまり魂の強さを指しています。

 修一さん、あなたの魂力は普通の人とは全く比較ならないほど巨大なのです」


 さっきまでとは違って、真面目に説明してくれる女神様。


「修一さん知っていますか?

 あなたの世界には成仏してない霊が、まだまだ多く存在しているんですよ?

 ですが、それら霊の全部が修一さんのように意識を保っていると思いますか?

 念動力とか使えると思いますか?」


 そう言葉で説明されると、確かに俺は普通の霊とは違う気がしてくるな。


 だって霊たちが全員俺のような『力』を持っていたら、世の中乗っ取られる人が続発するだろうし、殺人なんかも多発してることだろう。


「そのとおりです。

 それに死んでから10年間の記憶も、修一さん持っていますよね?

 「脳」が無いのに、何処に記憶されていると思いますか?」


 う、そんなの考えた事も無かった。

でも言われてみれば、何処に記憶されているんだろうか?


「答えはもちろん『魂』です。『魂』に記憶されているんです。

 生前の姿と記憶と性格をそのまま『魂』に宿して、そして地縛霊になって新たに 『力』も会得して同じく『魂』に宿した。 

 すべて修一さんの魂の強さ『魂力』があればこそなんです」


 ・・・・そうだったのか。

確かにそう考えると納得できる気がする。

もしかして、俺って凄いやつだったのか?


「ええそうです。変態でスケベですけどね♪」


「うっせいよ!」

あ、いつものノリで女神様に悪態ついてしまった。


「ふふ、構いませんよ。こちらもいつものノリに戻りますので。

 そもそもですね、修一さんの魂力が異世界全体を見渡しても大きかったのでこの世界に呼んだのです。

 でなければ、「垓(『兆』の二つ上の単位)」を余裕で超える「異世界の人の中」から

 修一さんを観察し続けたりなんてしていません。

 それに先ほど言ったとおり、地縛霊になってもアホな行動を取る

 面白い人だったからという理由もありますけどね♪」


 アホってひどいや(涙)


 でも・・・・やべ、なんかすごく嬉しくなってきた。

自分がそんな特別な力のある存在だなんて考えた事もなかったからな。


 そして「転生しませんか」ってことは、もう一度生き返って・・・・

あんな事やこんな事が出来るチャンスが来るってことか?

この魂力に宿した『力』を持ったままで?


 うお、めちゃくちゃ気分が高まってきたぞ!

この気持ちの高ぶりを止められそうにない。

こういう時こそ、この名台詞を言うべきなのだろう。





 俺、すっげーワクワクしてきたぞ!!!






**********

=作者あとがき=


作者の獰猛死神です。読んで頂いてありがとうございます。


ここいらで書置きが打ち止めなのでしばらく遅くなります。

数少ない読んでくださっている方には申し訳ありませんが、

のんびり待っていただけると嬉しいです。


余談ですが、このシグリーシャのイメージCVは

「永遠の17歳」様です。(誰か判ります?)


作者はチキン野郎ですので、誹謗の類はご遠慮下さい。

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