第14話 修一の怒り 1
ああ、知っていたさ!!
おばちゃん達が公園に来たら、しきりに話題にしていたからな。
「その待ってたお相手ってのがね~、どうやら別の男とホテルで『してた』らしい のよ~」って下品にな!
しかもどこで知ったのか、ローカルテレビの中継もあった。
俺はそれも見ていたから尚更知っていた。
「クリスマス真夜中に男性が急死。その時、待ち合わせの彼女はなんと!」
とかって題名で、レポーターが話していた。
知りたく無いことだったけど、俺は知ってしまった。
さすがに相手名までは公表してなかったけど、やっぱりあの元カレか!
まじめだったコイツが、そうそう他の男とそんな事する訳がないからな。
だから、元カレとの食事前に1回メールして電源切って、
そして・・・・ホテルに行く前にもう1回だけメールしたわけだ。
このクソ女なりの、俺への気遣いだったらしいが・・・
ふっざけんじゃねえ!!!!!!!
やばい、俺自身が自身を抑えきれなくなっている。
こうなるのが判ってたから会いたくなかった!!
憎しみに駆られて俺が怨霊とか悪霊とかに成りそうな気がしてたからな。
だから、俺は考えないようにしていたんだよ!
色々とくだらない事とかしてたんだよ!
その中に俺自身の趣味が入ってないなんて言うつもりはないさ。
でも、そうでもしないと怒りや憎しみで別の「何か」になってしまいそうだった。
その「何か」になったが最後、公園から出られない俺は公園に来た誰かしらを八つ当たりで殺してしまっていたかもしれない。
俺が得た「念動力」を使えば、人を殺すことも簡単に出来るだろう。
もちろん、人を殺した事なんてない。
そこまで悪霊になってないつもりだった。
けど、こんな最低な女を待ち続けて死んでしまった事が悔しくてたまらなかった。もう10年前の事だが、恨みは薄れてなどいなかった。
薄れるはずなどなかった。
ちくしょうがぁああ!!!!
・・・・俺の体の周りに、どす黒いオーラが纏わり始めていた。
**********
=作者あとがき=
作者の獰猛死神です。読んで頂いてありがとうございます。
今の主人公の状態、たとえるならドラゴン〇ールの主人公が
気を全開にしてるような状態です。
作者はチキン野郎ですので、誹謗の類はご遠慮下さい。
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