122.新たなスキルの発生と入手

すみません、寝坊しました<m(__)m>

昨日の夜寝付けなくてマズいかなと思っていたのですが、予感が当たった感じですね

遅くなった分、しっかりチェックしたつもりなので、誤字脱字はないはず……

**********


 その日は結局、いつものキャンプ地に戻って終了となった。

 いまから移動するには時間が遅く危険、という判断らしい。

 まあ、目印があれだけしかない道じゃ、間違うと大変だわなぁ。


「お風呂、上がったわよ。フートも入ってきなさいな」


「ああ、そうさせてもらうよ」


「本当はミキと入りたかったんじゃないの?」


「よしてくれ。それに、ハウスの風呂はひとり用だよ」


「ほんとアンタってからかい甲斐がないわね。ミキは2度目のお風呂に入るかどうか、寝室で考えてるっていうのに」


「……余計なことはいわなくてよろしい」


「はいはい。それじゃ、私はリビングで休ませてもらうわ」


「ああ、俺もすぐ行く」


「……そういえばアンタって煤とか灰もほとんどかぶってなかったわね。身体や髪を洗うだけですむんだからうらやましいわ」


「そうか?」


「そうよ。私なんて、身体を洗うとききちんと泡立つまで3回洗ったんだからね!」


「俺はそんなことないと思うが……しっかり洗わせてもらうよ」


「そうしなさい」


 さて、アヤネに脅されて入った風呂だが、やっぱり俺は一回で普通に身体を洗えた。

 ついでに言うなら髪も一回で洗えたが……こっちは念のため二回洗っておくか。

 そして、リビングに出たところ、全員がそこに揃っていた。


「どうしたんだ、全員揃って」


「ちょっと作戦会議ですにゃー」


「アンタも座りなさいよ」


「フートさんは私の隣ですからね!」


 と、いうわけで座らされたのだが、……議題がわからない。


「さて、今回の議題ひとつ目にゃ。フート殿、ドロップアイテムはちゃんと持ち帰ってるかにゃ?」


「もちろんだ。……大きすぎて外じゃないと出せないものもあるけど」


「それは明日の朝、出発前に使うから大丈夫ですにゃ。お三方の装備には【溶岩亀の甲羅】を吸収していただきますにゃ。量が多いので拾ったもの全部出さなくて大丈夫ですにゃ。3分の2ほど吸収すれば大丈夫かと」


「それでもかなりの量じゃない?」


「それくらい、猛烈な寒波が襲ってくるのにゃ、【氷牙の狐王】エイスファンの生息地と本体からにゃぁ」


「なるほどねぇ。でもこの甲羅って結構いいお値段で売れるんじゃなかったっけ?」


「お金よりも命ですにゃ。それに、3人ともミスリル貨持ちでこれ以上稼いでどうするつもりですにゃ」


「ま、それもそうよね」


「では次、ラーヴァトータスの魔玉石は鑑定済みですかにゃ?」


「鑑定はしたんだが……これひとつじゃ使えないみたいなんだ」


「……やっぱりですかにゃ」


「やっぱりってどういう意味よ」


「過去にもラーヴァトータスを討伐したことはありますにゃ。そのときに手に入った魔玉石も、半分にかけたようなかたちで……多分今回と一緒だにゃ」


「過去にラーヴァトータスを討伐って、今回が初討伐じゃないの?」


「モンスターは一度発生し始めると、数年から数十年あるいは数百年周期で何度でも発生しますにゃ。だからこそ、討伐可能モンスター指定なんて設定があり、吾輩が詳しい情報を知っていたわけですにゃぁ」


「次の相手【氷牙の狐王】エイスファンは?」


「ある程度の情報は持っていますが未討伐モンスターにゃ。吹雪が強すぎて倒せないにゃ」


「ふむ、そうか。となると、レベル6の火魔法も使えた方がいいな」


「今回も中心的ダメージディーラーはフート殿で間違いないですにゃ。アヤネ殿、フート殿の護衛よろしく頼むのであるにゃ」


「まっかせてよ! 今回、新しいスキルもゲットしたんだし!」


「新しいスキル?」


「ヘイト上昇レベル5っていうのがあってね。これがあれば敵をいままでの2倍引きつけやすくなるんだって。フートも似たようなスキルってないの?」


「ちょっと待ってくれ……あった、ヘイト減少レベル5、いままでの2分の1まで敵の注意対象から外れるようになる、か」


「私とリオンさんにも同じスキルがあったんですよ!」


「吾輩は400万ソウル、ミキ殿は100万ソウルだったのであるがにゃ」


「俺は……50万ソウルで入手可能だな」


「あ、私はヘイト上昇を50万で覚えたよ」


「うーん、役割が明確化しているほど、必要ソウル値も低くなる?」


「とりあえず忘れる前に覚えるにゃ」


「……ああ、そうだな」


 促されるまま、【ヘイト減少レベル5】を取得。

 これは効果を発揮するかどうかを選択できるらしく、俺は普段から効果を使用しておいた。


「他に増えたスキルってあるのか?」


「私は赤熱化ね。ラーヴァトータスが使っていたのと似たスキルなんだけど、身体を高熱化させて水属性のダメージを軽減させたり直接攻撃してきた相手に反撃するらしいわ」


「私は灼熱拳です! 言葉通り、火属性を宿した攻撃ができるようになるみたいです。あ、蹴りでも火属性効果は乗るみたいですよ」


「そうか、おれには……獄炎の盾ってスキルが増えたのかな?」


「効果は?」


「火属性と水属性の敵の攻撃から守ってくれるバリアを張れるらしい。とりあえず、覚えてみるか」


 こっちの【獄炎の盾】も50万ソウルの消費だったので合計100万ソウルを消費したことになる。

 しかし、この法則で行くと……。


「俺たちって、新しいモンスターを倒すごとに新しいスキルが覚えられるようになる?」


「でもダークトライホーンやフレスヴェルグのときはなかったわよ?」


「あのときはまだレベルも低かったですし、要検証ですね」


「……ダークトライホーンの闇の眷属召喚とか使えるようになれば楽なんだけどなぁ」


「はいはい、夢を見るならベッドでね」

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