120.【炎熱の息吹】ラーヴァトータス戦 1
申し訳ありません、寝坊しました<m(__)m>
ちゃんとアラームも設定してから寝たのですが……
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対【炎熱の息吹】ラーヴァトータスということで、洞窟内の狭い一本道を降りていく、すると。
「前方からマグマブレスきますにゃ! アヤネ殿は防御を、フート殿は妨害を頼むのにゃ」
「了解!」
「任せろ」
アヤネが【剛陣の盾】でバリアを張り、俺はホワイト・アウトの準備をする。
そして。
グワァァァァッ!!
「咆吼と一緒にブレスが飛んでくるなんてね。フート、ホワイト・アウトは?」
「もういけるが、使ったほうがいいか?」
「そうね……もう少し剛陣の盾の防御力を検証してみたいかしら」
吐きかけられるマグマブレスもなんのその。
熱さも通さない剛陣の壁はそのままブレスを防ぐことに成功した。
「うん、防御はこれで完璧ね!」
「ですが、周囲に溶岩が飛び散っていて行動が制限されますにゃ。ラーヴァトータスを巻き込むかたちでホワイト・アウト、できますかにゃ?」
「いけるぞ、ホワイト・アウト!」
周囲一面を銀世界が覆い、熱量を奪っていく。
同時に、やはりここには水の精霊はほとんどいないため、すべての魔力を自力で調達する必要があった。
普段なら、大体の効果範囲と威力を伝えれば発動するが、今日はそうもいかない。
すべてを自分で制御しなきゃいけないな。
「……どうやら、ラーヴァトータス自体も冷えて固まった見たいですにゃ」
「今のうちに攻撃、ですね!」
「はいですにゃ。急ぎますにゃ、ミキ殿! フート殿と、アヤネ殿も位置取りをお願いするにゃ!」
素早くラーヴァトータスに近づいていって後ろ脚や尻尾を集中攻撃するふたり。
ただ、冷えて動きが鈍くなった分、肉質が硬くなって攻撃が通りにくそうだ。
アヤネの方もバッチリ、ラーヴァトータスの真正面に陣取り、かみつきや踏みつけを躱している。
俺の方も、3人とは重ならない位置をとって攻撃準備に入る。
「〈其方ありしは深淵の奥なり。ただただ静寂のみが支配する絶対なる聖域。其方を作るは精霊の力。吾が願うはその現し身。海底よりも深き場所にある深淵の檻。塞げ! 静寂を乱す愚かなるものを飲み込むがいい!! マリナ・ジェイル!!〉」
レベル7魔法を制御するには詠唱句があった方がなにかと便利だ、
なので詠唱句を使ったが……マリナ・ジェイルの威力は想像以上だった。
さっき空撃ちしたときは8本だった水の腕は10本以上に増えてラーヴァトータスを締め上げる。
そして、ギチギチ音が鳴り始めたところで、ラーヴァトータスがようやくその拘束を解き放った。
拘束から解き放たれたラーヴァトータスは少し赤く光っていた。
「む、赤熱化するにゃ! ミキ殿、アヤネ殿! 一度離れるにゃ!」
「はい!」
「了解!」
リオンの言葉どおり、赤い光は甲羅全体に広がり、最終的にはマグマが吹き出し始めた。
さて、俺はこのマグマを凍らせればいいのかな?
「リオン! 氷の魔法を使えばいいのか!?」
「まだダメですにゃ! せめて一回、マグマブレスを使わせないと赤熱化を解除できませんにゃ」
「了解、つまりは挑発しながら逃げの一手ね」
「そうなりますにゃ。マグマブレスは周囲にまき散らすように撃ってくることもありますにゃ。他の皆も位置取りには注意にゃ!」
「おっけー!」
「はい!」
そのあとはしばらく、ラーヴァトータスの攻撃を躱し続けることとなった。
赤熱化して調子が良くなったのか、踏みつけやかみつきも高速化したみたいだし、飛び上がって相手を押しつぶそうとするストンピングも攻撃に加わった、
そして、10分ほど攻撃を避け続け、ようやく待ちに待った攻撃がやってきた。
ングァァァァァァァッ!!
先ほどと同じ勢いで放たれるマグマブレス。
対するアヤネも剛陣の盾でガードする。
ガードはするのだが……今回のマグマブレスは射出時間が長かった。
「まずいにゃ、剛陣の盾が破られそうにゃ」
「だな、ホワイト・アウト!」
これ以上は危険と判断して、吹雪の魔法を使い、マグマブレスとともに相手の動きを封じる。
「大丈夫だったか、アヤネ」
「かなりやばかったわ。最初の一撃は小手調べってことね」
「それがわかれば十分だ、さあ、続きに戻るぞ」
「ええ、行きましょう!」
さて、戦いは序盤から中盤へ移るところ。
早いところ攻略法を見つけたいね!
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