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 彼女の豊かなふくらみはほんのりと温かく、そしてとてつもなく柔らかかった。

 この歳まで満足に異性に触れたことのない俺にとって未知の感触がそこにあった。

 生唾を飲み込む。


 若い女が見ず知らずの男の部屋にこんな露出の大きい恰好のまま無断で上がり込んできたんだからどうなっても文句はいやまてそれは普通に犯罪者の発想だ落ち着くんだってすでに胸揉んでるけどなんで俺はこんなことをしてるんだ今すぐ手をはなして土下座で謝れば許してくれるんじゃ謝ってどうする許されなかったらそれで終わりだぞだったらいっそ行きつくとこまでいってしまうかどうせ死のうか何度も考えたような後も先もない人生だそれなら俺は


 俺は?


 彼女はおかしな体勢で固まっていた俺の肩をそっと押した。金縛りが解けたみたいに力が抜けて無様にしりもちをつく。

 それだけで頭の中が真っ白になりなにも考えられずに、ただ彼女を見上げた。

 彼女は嗤っていた。楽しげに、愛おしげに。


「そうがっつくでないぞ」


 長い素足がしりもちをついた俺の足の間へ伸びて衣服越しに既に固くなっているモノへと触れた。それだけで全身に電流のように感覚が迸り身動きひとつできなくなる。


「汝はわしをんだ。なれば暫しのあいだは付きうてやろうとも」


 つま先が巧みに掴み、擦り、瞬く間に俺を追い詰めていく。


「わしに捧げよ、さすれば与えよう」


 俺を弄ぶ悦びの表情に見下ろされて、なんの抵抗もできず俺はただ果てるしかなかった。

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