ネームドは序盤の序盤から!? ②

 このアリからは、他のとは違う威圧感を感じた。



 黒の身体から、が出ているんだけど……。


蟲毒こどくたばねる王≫

【インセクト・キング】Lv.35


ーーーここで、王様が登場ですか。


『コ、コンニチハ?』


 【イノセクト・キング】が飛ぶ。

 そして、より凶悪な形になった鉤爪かぎづめをヨミに目掛めがけて振るった!


『クソッ!量が多いな!【神速】!』 

『MP極振り!(【破壊者】【守護者】ON!)』

『我がかせを解き放つ。今こそ、真価しんかの時!【神気解放】!』


 先程の【クイーン・アント】と、この【イノセクト・キング】の戦いは別物であり、ヨミは新たなスキルと称号を手に入れていた。



ヨミ Lv.15

種族【神族】

職業【女神】Lv.15

HP 1700/1700(500↑)

MP 8075/8075(1000↑)(425↓)《解放中》

攻撃 445(425↑)《解放中》

防御 80(50↑)

魔攻 390(30↑)

魔防 120(10↑)

速さ 60


[スキル]

【スラッシュ】(New)

【刺突】(New)

【ダッシュ】→【神速】(New)

【一心不乱】(New)

【アッパー】(New)

【背負い投げ】(New)

【怪力】→【神威】(New)

【危機察知】(New)

【連打】→【乱打】(New)

【女神の奇跡】(New)


[称号]

【狂う者】(New)

【守護者】(New)



[スキル]

【神速】B【神族】

ーーーそれは、神の速さ。


 発動後に【速さ】を補正(極大)する。


[条件]

・【ダッシュ】を覚えている。

・【神族】がLv.10以上になっている。


【一心不乱】P

 1度の戦闘で10体以上を相手にすると防御に補正(大)するパッシブスキル。


[条件]

・一度の戦闘で10体以上を相手にする。

・戦闘時間が10分を越えている。

・戦闘中にダメージを受けない。


神威かむい】B 【神族】

ーーーそれは神の強さ。


 発動後に【攻撃】を補正(極大)する。


[条件]

・【怪力】を覚えている。

・【神族】がLv.10以上になっている。


【危機察知】P

 自分に向けられた攻撃を肌で感じられるパッシブスキル。


[条件]

・自分よりレベルが2倍以上ある敵の攻撃を10回以上、避ける。


【乱打】技

 武器、または、手足を5回連続で攻撃をするアーツ。対象が変わっても可。


[条件]

・【連打】を20回発動する。

・1度の戦闘で3体以上を相手にする。



[称号]

くるう者】

 狂気じみた行動で敵のHPを1割以上、削った者に与えられる称号。


【守護者】

 自分より格上相手に無傷で勝利した時に貰える称号。

 【防御】を補正(大)する。


【防御】+40



ーーー殺意が込められた【インセクト・キング】の攻撃をなんとか避ける。


 【速さ】に補正(極大)でやっと……


『距離を取るか』


 【インセクト・キング】は、まだ飛んでいる。あまりに不利なのに対してヨミは周りの木々に隠れることにした。


 戦闘前にメッセージで、


を展開します≫


と流れていたので、もう逃げられないだろうが、木々を使えばなんとか攻撃はしのげると考えた。


 だが、【クイーン・アント】の時とは違い、この戦闘フィールドの木々や地面が直ることはなかった…。


『まじか!避けたら場所が失くなってしまうけど……避けなくちゃダメだしぃ…ならばっ!』


 ヨミは斬撃モーションのタイミングを見計みはからって木々に隠れ、斬撃が飛ぶ直前に、斬撃で倒されていた大木に走る!


『【神威】!』


 ふんっ!


 斬撃を放つために腕を振り下ろした【インセクト・キング】に対して、ヨミはかかえていた自分より何倍も大きな大木たいぼくを投げた。


『よしっ、当たった♪』


 大木をぶつけられ、地面に落ちる【インセクト・キング】に、途中で対象が動いたために狙いがずれてなかばで切れた大木が倒れるように殴る!


 (この好機こうきのがさない!)


 倒れ始めた木の上を走り、

 【インセクト・キング】の真上までくると私は跳んだ!


『【星落とし】!!!』



ーーーその一撃は全身が【神気解放】によって光輝き、さながら、彗星すいせいのように落ちた。



 【インセクト・キング】の背中に拳がめり込み、アーツの効果によって爆発を起こす!!


『ギャァァァア!!!』


 【インセクト・キング】の甲高かんだかい声が戦闘フィールドに響いた。

 

 至近しきん距離のヨミは、あまりの絶叫に顔をしかめたが次の攻撃へうつる。


『うわっ、(この声に【恐怖】が付与されてる)効かないけど』


 ヨミは【天使の抱擁ほうよう】によって【状態異常無効】があり、状態異常系の効果がすべてレジストされている。


『【アッパー】!!』


 あごを下から狙えば攻撃力の比率ひりつに応じて【混乱】させるアーツを使い、見事に【混乱】した【インセクト・キング】の腹に、次々と【神威】で攻撃力を上げた【乱打】をびせまくる!


『おらァァァア!せいっ、やぁっ!』


 最後の一撃で【インセクト・キング】は身体ごと後方に吹き飛ばした後、ヨミは【インセクト・キング】から逃げるように離れた。


ーーーそれは、【女神】スキルを使うために!


『裁きを受けよ!なんじいかずちを!我に勝利を!』

『【裁きの千雷】!!!』


 目映まばゆい雷光が【インセクト・キング】に突き刺さり続け、最後に特大サイズの雷が【インセクト・キング】を周りをも含めて包み込む!


『ギャァァァァア!?』


 これで、【イノセクト・キング】のHPが4割になった。


『流石に、これぐらいじゃあ倒れないか』

『雷は、五回しか使えないし。もうひとつのスキルは、今使ったらMPが切れちゃう……いや?これは、使わ…ね?』


[スキル]

【女神の奇跡】【女神】

[内部スキル]

・【裁きの千雷】

・【守護神降臨 : アテナ】


【守護神降臨 : アテナ】光 

 守護の女神のをその身に宿す儀式。

 防御障壁【アイギス】は使用者の身体の一部を中心に円形で展開する強固な守り。

 障壁は設置型で動きはせず、発動時間と障壁の大きさでMPの消費が増える。また、大きいものほど強度が下がる。重ね掛け可。


消費MP2000


『大きさを手だけを覆うようにすれば…!』

『守るたみのため、我は、盾で全てをおおう』

『【守護神降臨 : アテナ】


 【アイギス】展開』


 右手を覆うように防御障壁【アイギス】が展開された。


 私の目論見通もくろみり、展開された【アイギス】によって消費していくMPは少ない。


『……ふふっ。さぁ、2だね?』

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