第6話 恐怖の夜!

???

 たぶんその毒は今もジワジワと現在進行形で効いていて、その氷のトゲを抜くことなんてできなくて、たとえ溶けても全身にくまなく広がっていくだけで。

 真っ直ぐと見つめたまま、眉に力が入るのをおれはしっかりと見てしまった。

 どうして寄りかかってくれないんだろう。どうしてひとりで立とうとするんだろう。

 ふわふわと揺れたまま、まやかしの光に目が霞む。

 もしも彼が倒れた先に、おれは立っていることができるのだろうか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る