第2話 早速地雷!

???

 まさか入学した先に、彼がいるとは思わなかった。

 女子の視線がちらちらと注がれている。そういえば二学年からはアイドル科が分かれるんだっけ、ぼんやりと思っていればぱちりと目が合った。

 いや、おれみたいな日陰者に、視線が向けられるわけがない。彼は眩しい舞台の上にいて、その眩さの中、たった一人の黒点を見つけるのは難しい。きっとこれはファンになってしまったおれの誇大妄想。

 そっと前髪で顔を隠して、新入生の波に埋もれていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る