このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(248文字)
ユルグは神託によって選ばれた勇者であった。だが、彼はその役目に意義を見出だせなくなって行き、ついには『死』を持って降板させられそうになった。処刑される前に逃げ出した彼は、奴隷であるフィノと出会う。最初は足手まといにしか思っていなかったが、彼女の一心な想いにユルグは少しずつ心を開いていき……!?『勇者』という重荷を背負い続ける彼の心中を国の誰も察せなかった。だが、奴隷で己の自由がないフィノには共通するものがあったのか、粗暴ながらも気にかけてあげる様がとても良かったです。
物語を進めていくうちに解き明かされる謎に包まれた世界の仕組み。世界を救うために魔王を討伐すべく旅に出る勇者、その途中で真実を知った彼は何をなすのか?勇者を支援し続ける国々の思惑を知った勇者の行動や如何に!!スキルやレベル、転移やアイテムバッグ等チート要素なし果たして世界を救う事ができるのか?ご都合主義 一切なしのダークファンタジー
隠れたなんて言ったら作者様に失礼だと思いますが本当になんで埋もれてるんだっていうくらい世界観もしっかりしていておもしろいです。ネタバレしたくないので詳しくは書きませんが、主人公の心情の書き方がとても上手で、それ以上に師匠やヒロインの描写や設定がしっかりしているため、話により深みが出ていて感情移入ができると思います。ダークめな世界観ではありますがヒロインとの会話などでうまくバランスをとっているので読みやすいと思います。長編作品を読みたい方はぜひ一度読んでみてください。