身体検査
(落語調でお読みください、、、 *:非リア充君です)
自分の身長にすこし不満のある非リア充君。身体検査の当日、どうしても身長を高くしたくなりました。良いアイデアの浮かばない非リア充君、今日も今日とて、ご陰キャに相談するのでした。
「ご陰キャ、ご陰キャ、相談があるんですけど。」
*「またあんたの相談かい? ろくでもない事じゃないの?」
「そんな事ないですよ。大事な話です!」
*「そうなのかい? で、何だい?」
「今日の午後、身体検査があるじゃないですか。あっしね、どうしても身長を高くしたいんですよ。それでどうにかならないかって思って!」
*「今からかい?そういうのはもっと前から言ってくれないと!せめて何か月か前に言ってくれれば、私らは成長期なんだから、やれ牛乳飲め、なり、軽い運動をするといいよ、とか、ええい!毎日鉄棒にぶら下がってみな!とか言えたのに。」
「牛乳や運動は分かりますけど、鉄棒のぶら下がりはどうなんですかね?」
*「まあ、昔から言われてるんだけどね。」
「とにかくご陰キャ、もう少しで170cm台なんですよー。170cmにしたいんですよ!」
*「あと、どのくらいだい?」
「1cm」
*「結構あるじゃないか!背伸びしてどうこうって長さじゃないよ。」
「どうしましょ?」
*「『どうしましょ?』って言われてもね、、、今からかい? どうしようかね、、、」
「なんか、良い手がないですかね?」
*「お相撲さんじゃあるまいし、頭にシリコンを打つ訳にもいかないし、、」
二人は作戦を練りました。
午後になり、身体検査の時間です。非リア充君の身長測定の番になりました。
「はい、170.0cm。もういいですよ。」
*「はーい!」---『やったね!』
無事、目標を達成した非リア充君。実は、踵裏に段ボール紙を貼って、上げ底にしたんです。
でも、測定器から床に降りた所で保健師さんから一言ありました。
「あれ、君、踵が浮いてるように見えるけど?」
「え!あ、あー。僕、ちょっと浮いた存在なんで、、、」
(お後が宜しいようで、、、 )
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