屋上で逢いましょう。



(落語調でお読みください、、、)



 ある日、宛名無しの『ラブレター』と書かれた手紙を貰った、高木さん。『告白したいです。放課後、屋上で逢いましょう。』のメッセージだけありました。


 放課後、高木さんは屋上でソワソワしながら一人待ちました。同時刻、『屋上に挙動不審な人がいる!』との連絡が、職員室に一人残っていた天然イケメン先生に入りました。天然イケメン先生は急ぎ、屋上に向かったのです!



「おお、高木!」


*「あれ、天然イケメン先生!」


天然イケメン先生は、気を使って高木さんとの間に距離を取りました。


「大丈夫か、高木!」


*「うそ、天然イケメン先生だったなんて!ちょっと、だめかも、、」


「まてまて、高木!落ち着け!」


*「落ち着けません!こんな状況、落ち着けませんよ!」


「そういわずにな、高木!ゆっくり話そう。」


*「ゆっくり話されても困るっているか、早く話されても同じというか、、、」


「ゆっくり話せば落ち着くよ!」


*「そうですか、、分かりました。でも、もう本当、心臓がどきどき・ばくばくしてる、、、」


「だろう? 今は、いつもと状況が違うんだよ。良く考えよう。」


*「そりゃ、違いますよ!まさか、天然イケメン先生が来るなんて、、、」


「俺じゃあ、不十分か?」


*「いえいえ、全然!というか、私の心の準備が、、、」


「だめだ、準備しちゃだめだ!」


*「そうなんですか?それは『勢いに任せちまえ!』って事なんですか?」


「ばか、違う!絶対、『勢いに任せ』ちゃ、だめだ!」


*「えー、じゃあどうしろっちうんですか?」


「いいから俺の胸に飛び込んで来い!」


*「うそ!そんな事したら、死んじゃう!」


「だめだ、高木!死ぬな!」


*「まあ、意味は違いますけど、、」


「だから、早く俺の所に来い!」


*「いいのかな、いいのかな? 高校教師と生徒だし、、、」


「いいから来い!気にするな!」


*「じゃあ、先生!責任取ってくれるんですね?」


「ああ、取るよ!当り前じゃないか!」


*「ありがとう先生、大好きでした!」


「ばか、過去形にするな!俺とお前の関係はこれからもずーっと続くからな!」


*「うれしい先生!宜しくお願いしまーす!」


固く抱き合う二人でした、、、



ラブレターは非リア充君が出したものでした。彼は、屋上の入り口で人々を止め、

二人の行方を複雑な気持ちで見つめるのでした、、、



(お後が宜しいようで、、、)


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