【完結】「超能戦隊レットゥルトゥーア」改め「爆裂ピュアリン!」

ちありや

プロローグ

「銀河警備隊、第624星域担当、ユグロ・パタラデン特務大尉。当星域は近日中に侵略者ズコビェースからの侵攻が予想される。早急に現地に向かい、原住民と協力して侵略者を撃退せよ」


 ニャード司令からの命令を受けて俺、パタラデン特務大尉は颯爽と敬礼をする。


 俺の任務は銀河を脅かす侵略者の脅威から銀河中の人達を救う事だ。


 ズコビェースは極めて悪質な犯罪者集団で、目標とする星を見つけると毎回小規模の部隊を送り込み、飲み水に毒を流そうとしたり、幼稚園児の乗ったバスを乗っ取ろうとしたり、通行人に変な呪いをかけて石にしたりとか動物にしたりと、侵略者を標榜するくせに何がしたいのか今ひとつ掴めない謎の奴らだ。


 それでも銀河連合の中枢から名指しで『侵略者』として指定されている以上、我々警備隊が対処しないわけにはいかないのだ。


 今度の任地は俺の担当でも辺境にり、銀河連合に加入していない。その場合、我々警備隊が直接侵略者の捜査や検挙に出動出来ない決まりがある。

 連合未加入の星系は現地の人間によって問題を解決しなければならないのだ。


 しかし、何事にも裏道はある。銀河連合の職員が直接手を出せなくても、我々の高度な知識や技術をこっそり現地人に貸し与えることは出来る。


 非力な現地人でも我々の技術で作り出した色彩レットゥル戦闘服のおかげで、ズコビェースの幹部戦闘員くらいなら苦もなく撃退できるはずだ。


 俺は同僚のミナレガが作成した戦士候補のリストを眺めて息をつく。

 今回の敵の規模なら戦士の数は5人も居れば事足りるだろう。


 新たな使命感を胸に抱き、俺は宇宙船の進路を彼ら現地人が『地球』と呼ぶ星へと向けた。

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