第7話  どう改善すれば良いのか

 響は何だか軽蔑しているのか怒っているのか分からない顔をしている。

「ひ、響?」

こわっ

 響は真剣に何かを考え、こちらに優しく微笑んだ。

「はぁ。もういいや。実は私、ブラコンなんだよね」

「えっ」

「えっ?」

 さっきと逆だなこのパターン。それにしても響がブラコン?

「ごめんね。隠してて。実はね…もし、言って、失望されたら嫌だなって思って冷たくしたのは逆に甘えたらキモいかな。って思ったんだ。」

「そうだったんだ…」

 まあ、響の本当の事が聞けて嬉しい。

「じゃあ、デレデレしてても良いよ」

「嫌だ!!」

 そう言ってからずっと話しかけても無視している。観光しているときも、ご飯を食べているときも。前のように…


「お前達、仲悪くなったのか?」

 父に言われた。分かりやすかっただろうか。

「ま、まあ…」

「あ、そうだ。お風呂、部屋の使えよ」

 そう言い部屋に戻っていった。部屋のお風呂か…

「ひ、響」

「……」

 相変わらず無視だ。

 兄妹の仲ってどうやって改善すれば良いのか…



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る